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2012年03月09日

夢の死骸

夢の死骸


あなが
遠巻きに
私を見るようになったのは
優しさなのでしょう

勘違いの恋愛感情ほど
ややこしいものはない

あなたは
きっと移りゆく四季の中に
顕幽を旅する人

亡き人の面影を
夕陽に沈められない人

あなたの中で
幽妙可憐な女性の
手招きが映る
晩酌の春の宵

うっすらと 薫る
今宵の梅の花に
雨が刺さるのを
お赦しください

私は
蕾のまま
日陰で降り続く
春雨にうたれつづけて逝きたい

褪せた椿の花のよう首ごと
ぼとり、と土に
鎮まりましょう


褪せた夢をみてました
愚かな夢をみてました

けれど 私は…

夢に抱かれて
幸せでした

投稿者 つるぎ れい : 2012年03月09日 19:35

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