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2011年07月06日

詩人

詩人


追い越せない季節を
記憶に攫われるような

覗き穴からみた秘密を
焼き付けるような

あどけない笑顔を前にすると
白紙が埋まらないような

あなたは宇宙の余白のような
虚しさをを秘めたままで
海溝の奥底に眠る
マグマの激しさに触れてみるような
感性の旅を続けなければならない

私たちは行間に宙(そら)と海を飼っていて
その隙間から
透明な魚だけを食べて生きています

だからでしょうか

ペンを持つと
必死で空腹を満たすため
文字を紡いで網をめぐらせ
空を仰いでは
真昼の魚座を
捕らえようとしたがるのは

投稿者 つるぎ れい : 2011年07月06日 20:44

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