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2015年04月19日

生きたいと願う父が死んだとき死にたいと思う私が産声あげる

サヨウナラサヨウナラって粉になるでんぷんみたいに翔ばされる骨

肉体の元素記号を燃やしても軽くならない質量 タマシイ

立ち上る狼煙のようなお線香まだここにいるまだここにある

この歌もこの歌も手向けるには早すぎた旅立つ父に春雨が降る

薄桜漆黒桜紅桜一斉に啼け一生に泣け

若き葉に季節奪われはなびらは紅の業を風に手渡す

学園門くぐり抜けて春は逝く桜並木は瞼の裏に

いろどりの傘に落ちる涙雨つられて連れられて思い出が通る

つなぐ手や背丈の高さのぬくもりは追いこせないの いつまでも父

投稿者 tukiyomi : 2015年04月19日 19:20

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