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2014年02月09日

老いた星

アルデバランの赤い星
老いた星が泣いている

夏も終わりの至彼岸
私が見上げた赤い星

夜空を彩るすべての星に
映える炎が 闇を喚ぶ

誕生の営みを知ってか知らずか
いまだに輝く 老いた星

若い星の生を幾千も見守り
先に逝った星々を幾億と見届け
今なお 輝き続けなければならない
老いた星

なのに
この星は どうだ
青い星 地球
海が空を生んだ惑星

この地球のどこかで もう一人の私が
この星空を見上げているのではないか
何時間も眠れぬ夜に
私が私を揺さぶり起こしているのではないか


「そんなに外にいると体を冷やすわよ」
いつの間にか後ろにいた母が
充血した赤い目で
宇宙の片隅から
私の名前を
小さく呼んだ

投稿者 tukiyomi : 2014年02月09日 08:19

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