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2010年08月02日

灯す

灯す 月が空にひとつぽつんとしかない嫉妬に 青い火ひとつ 潮が渦を巻くくらいの感情の高浪に 赤い火ひとつ 四葉のクローバーを見つけても 三葉にしてしまう天の邪鬼に 緑の火ひとつ 生きているのは 何処かに産み捨てた人いる十字架に 金の火ひとつ 誰しもそれぞれが背負う 街並みの灯りと路地裏の陰 歩いてゆく 歩いてゆく ひとりにひとつづつ 呪い ひとりにひとつづつ 故郷 泣いてしまえ スマートなスーツも ブランドのストッキングも脱ぎ散らして ひとりに一箱つづつ 分け与えられた マッチの火を 今夜だけ点けながら マッチ箱が 空になるまで コトバを交わす

投稿者 つるぎ れい : 2010年08月02日 00:10

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