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2019年03月25日

3月25日の夢(新任教師)

 新宿のちょっと裏の路上で、保護者のお母さんたちと打ち合わせをしている。路面電車の線路の上である。そこからぼくは一人、学校へと歩く。ここは明治通りだろうか。右手に雲から冠雪した頂上を突き出した巨大な富士山の威容が近々と見える。成城学園前から見る富士は地平線の小山に過ぎないのに、もっと遠い新宿でこんなに大きな富士山が見えるのはなぜだろう?
 学校に着き、担当する教室に入る。このクラスを担当する教諭はぼくをはじめ、六人いて、教室の左右の壁際にある六本の巨大な円柱の間に、自分のブースをそれぞれ持っている。ぼくのブースは右側の窓際なので明るい。なんだか妙に日常的だ。それに反して、左側のブースは一様に天井が高い。いや、暗闇の中に天井は消えていて、無限の高さを持っているようだ。その高みに向けて、ブースの四方にはどこまでも高く伸びる暗くて神秘的な書棚がある。ぼくは羨ましくて、しばしそのブースに入りうっとりする。
 そこへそのブースの男性教師が戻って来た。窓際のリーフレットの置かれた棚を指差し、「おれ、こんなリーフレットなんか今まで見たこともなかったよ。大丈夫かなあ」と不安そうに言う。ぼくは「ぼくだって見たことないよ」と答える。窓の外から合唱部の生徒たちが歌う、荘厳な男性コーラスが聞こえてくる。

投稿者 isshiki : 2019年03月25日 11:22

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