10月13日の夢(従軍慰安婦の夢)

 戦争がようやく終わり、従軍慰安婦だった女性たちも解放された。終戦のどさくさに紛れて、彼女たちは軍に反乱を起こし、軍資金を奪って北極海に逃亡する。そのお金で連合国に助けてもらおうというのだ。それを知ったぼくは彼女たちの救援に向かうが、うまく彼女たちと出会うことができない。
 書店だか図書館だか分からない、本ばかりが壁に並ぶ暗い建物の中。洋書がぎっしり並ぶ二階にいるぼくは、一冊万引きしたいという誘惑を必死に抑える。階段を忍び足で降りると、今まで誰もいないと思っていた真っ暗な一階のテーブルを囲み、沢山の少女たちが読書している。こんな暗闇の中で本が読めるのだろうか。ぼくは足音を忍ばせて、彼女たちの間をすり抜けて外に出る。

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