7月15日の夢(天井桟敷の子供たち)

 児童ピアノコンクールの取材に行く。ぼくが到着したときは聴衆席はがらがら。主催者もたいしてお客は集まらないと思っていたらしいが、突然想像を超える沢山の子供たちがどっと後方からなだれ込んできた。彼らは椅子のある一階席には入れないので、両側にある天井桟敷の床に寝そべり、次々とその上に寝そべった子供たちが積み上がって、天井までぎっしりになった。とても危険な状態である。主催者は慌てて子供たちに一階席に降りてもよいと許可した。彼らは一斉に天井桟敷から一階席に飛び降り、最後列のベッドに寝転んでいたぼくの周囲も子供たちでいっぱいになった。彼らの足元からカメラを掘り出し、ステージで開会の挨拶を始めた地元の名士らしい男を撮影するのがやっとである。

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7月12日の夢(キスが止まらない)

 会議室のようなところで、ぼくは出席者たちの間を回り、椅子やテーブルの配置に気を配っている。

 控え室に戻ると久しぶりに母が現れた。「結婚式は素晴らしかったらしいわね。キスが止まらなかったと聞きましたよ」と言う。するとさっきの会はぼくの結婚式だったのか。「いやいやそんなことはないよ」とぼくは謙遜する。そういえば母がぼくたち夫婦のために、原宿の森英恵ギャラリーのガラス張りのホールを結婚式場として予約していてくれていたっけ。だがぼくは母に反抗して、別の小さな会場に友人たちだけを呼んで結婚式を挙げたのだった。「あの会場はまだキャンセルしていないから、あなたたちで自由に使えばいいわ」と母は言う。予約日は一週間後だ。ぼくは妻に「それなら朗読&コンサートの会をやろう。今すぐ友人たちにメールで招待状を出せば間に合うよ」と提案する。そしてかたわらに立っている妻を抱擁して熱いキスを交わす。

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7月8日の夢(荒川まで)

 妻の実家にいる。広々とした田園風景の中に母屋と離れが建っている。離れから飼い猫が二匹飛び出してきて、母屋に駆け込んでいく。後を追うが、猫は老いて腎臓が悪いらしく、血尿の痕が続いている。気持ち悪いがその上をスリッパで踏んで母屋に向かう。田園風景の中にすうっと何人かの人物が現れる。白髪のおばあさんやスキンヘッドの青年や若い女性たちだ。彼らもまじえて母屋に上がると、白衣の獣医さんが往診に来てくれている。「猫はもうすぐ死んでしまうんですよね」とぼくは言う。だが医者は「そんなことはない。猫はまだまだ死にません」と笑顔でぼくの心配を打ち消す。妻が二階へ上がっていく。「これからライブをします」という声が聞こえる。「みんな二階へ上がろう」とぼくは言う。

 スキンヘッドの若者二人と女性一人と共に、ぼくは雨の舗道を歩いていく。前方に大きな川が見え、道路は鉄橋へと続いている。若者たちは鉄橋のたもとで川へと降りていくが、ぼくはひとりで鉄橋の半ばまで進む。雨が強くなり川も増水してきたので、若者たちがひとあし早く元来た道を戻っていくのが見える。ぼくも急いで踵を返し、彼らの後を追う。川が氾濫したのか、道端のすぐ足元まで泥水が迫ってきた。道路は実家の縁側へとそのまま続いている。縁側の雨戸の外の狭い隙間をぼくは進む。どんどん増水してくるが、あと少しでみんなのいる部屋にたどり着ける。ぼくは夢中で妻の名前を呼ぶ。縁側から外へ乗り出した妻は暗闇の中でぼくの姿が見えないらしい。それでもぼくの声を頼りに片手を伸ばしてくれる。ようやくぼくの手がその手を握りしめる。「助かった!」

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6月30日の夢(ピストル)

 仕事でインドに滞在していた。帰国するため空港の場所を尋ねると、壁とお墓の間の、人がやっと通り抜けられるぐらいの道を教えられる。こんな道の先に空港があるのだろうか。

 空港だという場所に着いた。ボーリング場のように広い場所が二つに分かれている。左半分にはテーブルと椅子が沢山置かれ、人々が談笑している。右にはカウンターがあり、搭乗手続きが行われている。

 カウンターに向かうと突然中から怖そうな男が現れ、ぼくに暴行しようとする。思わず自分のポケットを探ると硬いものが触れた。拳銃だ。ぼくはそれを手に取ると男に狙いを定め、安全装置をカチリと外す。瞬間男の動きが止まった。そのすきにぼくは拳銃を構えながら外へと逃げる。しかし銃を他の客たちに見られてはまずい。慌ててポケットにしまう。逃走のためタクシーに乗ると、行く手にまたさっきの男が現れた。先回りして待ち伏せしていたらしい。「さあ今度こそお陀仏だぜ」と男はぼくに凄む。

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6月26日の夢(埃だらけのオフィス)

 会社で仕事をしている。業務は順調でみんな張り切った様子だ。しかし床は綿埃やがらくたで足の踏み場もない。先輩としてみんなに「片付けよう」と言えばよいのだが、勇気がなくて言い出せない。

 ちょうど隣のビルに新しく引っ越してきた企業がある。オープン記念で大変な賑わいだ。そのピッカピカの輝かしさに羨ましさがつのる。

 気がつくとぼくは真夏なのに冬物のコートを着て仕事している。暑いわけだ。慌てて脱ぎ捨てる。するとぼくはシャツの下にブルーのブラジャーをつけている。なぜそんなものをつけているのか。急いでトイレに駆け込もうとするが、どうしたらよいのか分からない。パニックになる。

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6月22日の夢(父から独立する)

 ぼくは父から独立するため、実家の近くにアパートを借りている。その自室に帰ろうとすると、ドアの前に以前部下だった男性社員からお礼の手紙と品物が置かれているのに気づく。ぼくは部下から慕われる上司だったのだなと思う。

 会社に行こうと山道を登る。道路の左手にたくさんの塔のような岩が地面から突き出ている。そのてっぺんに杖を突きさすと、どれもが十字の形に割れる。

 書店に立ち寄る。12時にランチにしたいので、それまで本をあさる。そこは岩波書店が自社本を売るための専門店だ。ふと抜き出した本の表紙の上半分が欠けている。女性の書店員に指摘すると、最初からそういうデザインなのだという。なるほどその下に平積みされた本はすべて表紙の上半分が破れたように欠けている。

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6月21日の夢(レストラン電車)

 ぼくは妻と新宿駅で待ち合わせ、山手線に乗った。車内は最新のレストラン仕様である。豪華な照明がきらきらと輝く中、ぼくらは長テーブルに向き合って座る。そこで初めて、渋谷へ出て乗り換えるつもりだったのに、逆回りの電車に乗ってしまったことに気づいた。池袋で降りることにしよう。すぐ席を立たなければならないのに、オーダーを尋ねられたらどうしようと焦るが、幸いウェーターは現れない。電車は快速で美しい駅を次々通過する。「今日はこの後何もないから、池袋でおいしいものを食べていこう」。池袋でぼくらはホームから階段で直接地上に降りる。線路の下は水路で、その周囲は黄色く色づき始めたイチョウがきれいだ。「もう秋だね」とぼくは妻に話しかける。

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6月6日の夢(父の作るみそ汁)

 街角に高い塀が立っている。なにげなく塀の向こう側を覗くと、父が鍋でみそ汁をつくっている。ぼくはあつあつのみそ汁をお盆に載せた2つの椀によそい、塀のこちら側に持って帰ろうとする。するとぼくの後ろ姿に父が突然声をかける。「あと10%あるんだが、持っていくかい?」 ぼくは振り返って「あなたの娘が飲むかもしれない。でもぼくは要らないよ」と答える。こちら側ではぼくの妻が食事をしている。妻に父の言葉を伝える。妻はぼくの父の娘だったのだと思う。

 

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5月23日の夢(フライヤー)

 会社で仕事をしていて、そういえば近々、音楽の公開講座をやることになっていたと気づく。社内の親しい同僚に数枚だけ案内チラシを配ったが、やはり全員平等に配るべきではないかと思い直す。講座の主催者から何枚か予備をもらっていたはずだ。足りなければコピーすればいいと思うが、デスクの上にもかたわらのラックにも見当たらない。こんなふうに探し物ばかりしていたら、仕事がはかどらないなと思う。

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5月21日の夢(ブーメラン眼鏡)

 階段を降りようとするが、一段ごとに紙のようなふわふわしたものが置いてあり、足場が悪くて降りにくい。

 降りるとそこは新宿西口地下広場だった。かがんだ拍子に眼鏡が落ちて、床にころがる。慌てて拾おうとするが、すごい強風が吹いてきて、あっという間に眼鏡は飛んでいく。ようやく追いつくとまた強風にあおられて眼鏡は手の届かない場所に吹き飛ばされる。もうダメだと思う。だが広場の突き当りの壁に跳ね返って、今度は眼鏡はこっちに向かってくる。さらにすごい風が吹いて、眼鏡はついにぼくの手元に戻ってきた。まるでブーメランじゃないかと思う。

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