7月11日の夢(チャンネルの合わないテレビ)

 外出から帰ると、玄関から小さな息子が迎えに顔を出し、妻は「帰ってきた?」と声をかけてくれる。狭いが幸せなマイホーム。壁掛けテレビを観ながら、夕食を始める。妻は「京都テレビで、自分の馴染みの劇場をテーマにしたドキュメンタリーをしているので、チャンネルを合わせて」と、ぼくに頼んでくる。リモコンを操作するが、チャンネルが何十、何百もあり、どれが京都テレビか分からない。既に妻の観たい番組はテレビに映ってはいるが、どこか地方の系列局らしく、電波が届かないので映像が悪い。チャンネルを変える度に少しずつ画面は鮮明になっていくが、どうしても京都テレビを見つけることができない。

 観ているテレビ番組はかつて関西に存在したYテレビという放送局についてのドキュメンタリーだ。元社員が証言をしている。自分たちが違反を起こしたので、同局は廃止になり、威容を誇った局の建物は今は巨大な廃墟になっているという。ヘリから見下ろすその廃墟は山肌に頂上までべったりと貼り付いた巨大な山城のようだ。ぼくは現役時代にそこへ取材に行ったはずだが、当時もこんな建物だったっけ? と思う。カメラは上空から地上に降り立ち、局の前の大きなマーケットをなめるようにして、道路を隔てた公園にパンしていく。土砂降りの雨の中、一人の若い男性(元局員)が腹ばいの姿勢で、道路をツイーッツイーッと滑走していく。時々サーフボードにも乗っているが、よくそんなことができるものだと感嘆する。

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7月10日の夢(小人の医者)

 畳の部屋で男たちとごろ寝して共同生活している。外へ出ると、隣のビルでテレビ映画の撮影中だ。戦隊ものとかそんな感じのドラマらしい。ぼくは段ボールを手にしているが、中に入っているのは小型のキーボード(楽器)だ。ロケに参加している少年を見ると、ほとんど全裸である。隣がクリニックでそこで診てもらいたいと言うので、連れていってやる。さすがに少年は下半身にズボン下のようなものをつけている。

 診察室に入ると、医師は頭の禿げた小人で、椅子に座らずデスクの上に座っている。そうしないと患者と視線の高さが合わないのだ。診察料を払おうとすると、もう医師の姿はない。ぼくの段ボールの中のキーボードもなくなっている。こんな危険な場所は今日中に引き払って帰ろうと思う。

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7月6日の夢(電車に忘れ物)

 電車に乗っていて、自分が何か忘れものをしたことに気づく。ワンマンカーなので運転席に行き、運転手にそのことを告げる。運転手はそれなら書類が必要だと言うので、詳しく事情を書き込んで手渡す。書き込みに長い時間がかかったので、その間電車は駅に停車したままだ。自分が運行遅延の原因になっていることに罪の意識にかられる。ポケットに手を入れると、多量の黒い砂が詰まっている。砂を運転手に渡そうとするが、さすがに「仕事中ですから」と断られる。

 ランチの時間に会社の外に出る。舗道にパン屋のテントがいくつも出店している。見て回ると、高い棚においしそうなパンがある。台を探して、それに乗って手を伸ばすと、そのパンがない。台を探しているうちに誰かに買われてしまったらしい。しかたがないので別の店でひとつながりのパンから二個を切り離そうとするが、なかなかうまくいかない。

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6月27日の夢(虫入りケーキ)

 ショートケーキをプレゼントされたが、クリームの中に虫がいるのに気づく。よく見ると大小のミミズのような虫が塗りこめられている。最初は取って食べようとしたが、あまりに大きな虫が入っているので、食べるのをあきらめる。

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6月13日の夢(海だった場所に建つ豪邸)

 フランスの緑豊かな場所に二階建ての豪邸を建てて移住した。今日は二階のピアノを囲んで引っ越しパーティーだ。旧知のピアニストMもドレス姿で参加している。ほかのメンバーは誰もぼくの知らない顔ばかりだ。

 一階に降りると、床の汚れが目立つので、ぼくは「掃除しようか」と言う。そんなぼくをお客が二人待っている。外に出ると小川が流れており、ここは元は海だった場所が隆起したのだと思う。

 二階に戻ると、水でぐっしょり濡れた男たちがむっつりと廊下に座り込んでいる。彼らの体を拭こうと、バスタオルを探して回る。ぼくが着ているきれいなTシャツも破れている。自分の部屋に替え着を探しに行くが、なかなか見つからない。

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6月12日の夢(カミングアウト)

 緑鮮やかな運動公園でリーディングのコンサートが開かれている。観客席に円形に囲まれたステージではRさんがテクノミュージックを演奏中だ。次の出演者は彼女の夫のNくん。彼は朗読をしながら舞台狭しと歩き回り、最後に聴衆に「果たしてぼくの詩の声は届くのだろうか」と叫ぶ。広い観客席に聴衆はぱらぱらとしかいないが、それでもNくんを応援する盛大な拍手が巻き起こる。

 彼は殆ど裸の相撲取りのような恰好のまま、ぼくのところへやってくる。ぼくは小声で「きみの正体をカミングアウトしていいのか」と尋ねる。彼が「大丈夫なことであれば」と言うので、ぼくはマイクを握り、「実はこの人は国会議員です。こんな議員がいらっしゃるのだと思うと、ぼくは泣いてしまう」と聴衆に訴える。そして実際に感極まって泣き出す。

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6月8日の夢(UFO研究者の会合)

 UFOの実在を信じる人たちの会議に潜入している。出席者には若い男性や老人がいる。開会前、ぼくは持参した大判封筒の中から次々と資料の束を出し、二人に「これはアメリカ空軍のUFO資料のコピーです。中身は見せられないけどね」と言う。ぼく自身はUFOの実在を否定する工作員として、この会議に出席しているはずなのに、これでは立場が逆だなと思う。

 ヘアカットの店から出て、我が家に帰ろうとするが、どうもおかしい。反対の方角へ来てしまったらしい。戻ることにして地下街のエスカレーターを上がる。

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6月5日の夢(三島由紀夫と三人の男)

 壊れた美しい廃屋があるので、何かいいものが見つかりそうな気がして庭に入り込む。建物の中を探していると、中年の女性が二人近づいてくる声がするので慌てて隠れるが、緑色のネットに絡まってしまった。

 戦後の駅のプラットホームに立って、通過する花電車のような新幹線を見ている。列車の屋根に小学生の女の子たちが乗っているので、石をぷつけようとする。

 小さな川のほとりで、四人の男たちと話をしている。思いついたことを紙に書こうとするが、吹いてきた風に飛ばされてしまう。道に落ちていた木片に書こうとするが、うまく書けず川に投げ捨てる。四人の男たちのうち二人は死者らしい。そのうちの一人は三島由紀夫である。

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5月24日の夢(朗読会で歌う)

 朗読会に招かれたので出演することにする。会場の入り口近くに座った男性が「やあ、早く来ようと思ったんだけど、なかなか出れなくてね」と挨拶してくる。誰だったろう? そうだ。若き日の小田さんだと気づく。

 ぼくの番が来て、ステージに上がり、ひとしきり前振りのMCをした後で、さて詩を読もうと手元を見ると、用意してきたはずのテキストがない。事情を聴衆に説明し、客席の荷物の中を探すが見つからない。ままよ、と心を決めてステージに戻る。もう一度事情を話した上で「涙をこらえて」(ダーク・ダックスのトップテナー、パクさんがリードボーカルで歌っていたロシア民謡)を歌い始める。一番、二番……。客席はしんとしている。果たして受けているのかどうか。

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5月23日の夢(軍服の若者たち)

 会社が真っ白なオフィスにリニューアルされた。左右二つの部屋があり、左の部屋の一番奥、舞台のように少し床が高い部分に管理職であるぼくの真っ白いデスクがある。社員たちは皆煙草を喫っていて、煙で息が苦しくなる。「会社の中は全館禁煙だよ」と申し渡して、右の部屋に移る。こちらは喫煙者はちらほらとしかいないが、「どうしても喫煙したい人は窓の外のベランダで」と命じる。右の部屋の社員たちは皆ぼくに協力的だ。しかし振り返って、びっくりする。ぼくのデスクのところに真っ黒なグランドピアノが置かれているのだ。あの演奏者席にぼくは座れるのだろうかと不安になる。

 ランチに外出する。オフィスの前は校門のようになっていて、軍服を着た一団の若者たちが銃を構えて検問をしている。列をなして路地から次々と車両が検問を受けるために進んでくる。

 地下道に入り、うっかりして地下鉄の改札口をくぐってしまった。もう引き返せない。しかたなく一駅電車に乗って、隣の駅でパンでも買おうと思う。

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