11月17日の夢(再び駅)

 駅のホームを歩いていると、「あっ、Tさんだ」という声が聞こえる。ふと見ると、ぼくのすぐ前をもっさりとしたワンピースを着て、帽子をかぶったピアニストのTさんが歩いている。手にしたバッグに名前が書いてあるから、確かに彼女に間違いない。横に並び、「あれっ、Tさんじゃないの?」と言うと、彼女は「えっ、ああ」と気のない返事をする。男女の連れが彼女にはいるので、ぼくは遠慮して、隣の乗降口の列に並ぶ。「これがアクセスには一番いいの」という彼女の声が聞こえる。
 電車が到着した。買い出しのような大きな荷物を抱えて、降りてくる人たちが何人もいる。すごい混雑で、結局同じドアから彼女も乗り込んできて、ぼくと隣り合わせにギューギュー詰めになる。

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