10月15日の夢(校了)

 会社に行き、自分の編集しているタブロイド判の新聞の校正を見る。会社に来るまでの間も、「ここが違う」「あそこが違う」と校正のことで頭がいっぱいだった。早速校正を始めるが、なぜか赤ペンではなく、黒の鉛筆で校正をしている。右のページには猿の写真が印刷されている。ぼくは無意識にその写真のキャプションを消して、今まで頭の中で鳴り響いていた言葉(どんな言葉だったか覚えていない)をその鉛筆で書き込んでしまう。このキャプションが間違っているはずはないのだ。間違っているのは右ページの写真だ。しかし、よく見ると、そこも間違っていない。それどころか、さっきぼくが赤ペンで訂正したところも、間違ってはいなかった。なあんだ。間違いは一つもないじゃないか。早速発行元の社長に電話しよう。いや、そうでなく、代理店の担当者に電話しよう、と思う。そこへ社長が通りかかって、「一色さんはすごいんだね。そんなところまで知っているんだね」と、なんだか分からないが誉めてくれる。しかし、代理店の担当者の電話番号が分からない。ぼくは書類棚から名刺ケースを取りだして、急いで「校了」と伝えるべき相手の名刺を探し始める。

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