12月10日の夢(身障者施設)

 秋田の身障者施設を取材で訪ねる。ここを訪れるのはもう何回目だろうか。女性の園長にインタビューした後、子供たちのいる部屋を2つ横切る。ふすまを開けながら「入っていいですか」と言うと、最初の部屋はすんなり入れたが、2つ目の部屋で「今着替え中だからだめ」と制止される。女の子たちが着替え終わるのを待って、さらに先へ進む。
 そこは広いホールで、白いシャツに白いパンツの男の子たちが運動会をしている。あれ、ここにこんな部屋があったっけ? と戸惑う。男の子たちの席の間の通路を進むが、子供たちが邪魔で進めない。わきの通路を使って、ようやく出口にたどりついたところで、逆にそこから入ってきた中年のがっしりした男に誰何される。男はぼくが怪しい侵入者だと誤解したらしい。しかし、よく見ると、彼は以前の取材でも会ったことがある。そこで、「ぼくはもう3回、いや5回も取材に来ました。あなたの顔も覚えていますよ」と言う。相手はようやくぼくを思い出し、隣にいた同僚に「この人は定年で退職された後も、こうしてフリーでやっておられるんです」と、ぼくを紹介する。これで、ようやく外に出られそうだが、かんじんの靴を園長室の玄関に置いてきてしまったことに気づく。おまけに男に挨拶しようと、懸命にポケットを探るのに、名刺が見つからない。

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12月9日の夢(花粉まみれ)

 ぼくはまだS社の社員らしい。そこへ元社員の女と男がやってきた。その二人とぼくとは何十年も同僚だったのだが、最近二人はあるコンクールで第一位に輝き、今日は凱旋のような感じでやってきたのだ。二人が持ち込んだ賞品がまるでひな壇のように並んでいて、社員たちが嘆声をあげて眺めている。ぼくはいやな気分になるが、一応見に行ってやる。すると女が「天井を見て! 孔があいているでしょ? あれは私たちの育てた植物が天井を突き抜けて、空にまで伸びたせいなのよ」と自慢そうに言う。いやみな女だ。
 そこは会社の中なのだが、大きな街路樹の繁る何車線もある道路の上でもある。ぼくらはその木陰にデスクを並べて仕事をしていたのだが、席に戻ろうとすると、ぼくのデスクは二人の祝賀会に持っていかれてしまい、残っているのは椅子だけだ。しばらくぼけーっと椅子に腰かけているが、馬鹿馬鹿しいので社外に出る。
 そこは広場になっているが、ぼくの周りはなぜか人けがない。面白い本が並んでいる古本屋が目に入り、中に入ってみる。しかし、意外にたいしたものはない。店主が立ったまま、ぼくを見ているが、その視線を受け流して、また外に出る。
 舗道に腰をおろし、ぼくは持っていたビニール袋を開ける。中には黄色い花粉がたくさん入っている。うっかりぼくはそれをこぼしてしまい、服が上から下まで、黄色い花粉だらけになる。恥ずかしいので、立ち上がり、はたきながら舗道を歩く。何回ぼくは同じ失敗を繰り返すのか。本当にいやになるよ。

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12月7日の夢(床屋)

 有名人の床屋さんを三人のクルーで取材にきた。クルーの一人は女性だ。待たされていて、なかなか取材が始まりそうにないので、ぼく一人だけ外へぶらぶらと出る。
 ところが外からふと店内を覗きこむと、二人の仲間の姿は消えている。ということは、ぼくを置いて、取材がどこかで始まってしまったということだろうか。
 しかたがない。そのまま帰宅することにし、電車に乗り込む。立ったまま本に夢中になっていたが、駅名のアナウンスを聞いて驚く。「いわき」だという。そういえば、さっき路線を間違えた気がしたのに、読書に我を忘れてよく確かめなかったのだ。ドアが閉まる前に、ホームへ飛び出そうか。しかし、なにか恥ずかしいので、次の駅で降りて戻ろう。これではいつ家に戻れるのか、わからない。

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12月4日の夢(円盤実見記)

 クライアントの女性にプレゼンをしようとしている。プレゼン用資料に、戦後、UFOの搭乗者である宇宙人と会ったとして有名になったアリンガム氏のことが書いてある。それなら彼の著書「空飛ぶ円盤実見記」を資料として用意した方がいいだろうと、テーブルの上の本の山から抜き出す。しかし、手にしてみると、それは原本ではなく、要点をレジメにまとめた資料だった。しかも、これからプレゼンする相手の女性用にまとめたものである。

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11月30日の夢(悪夢)

 退職したはずなのに、まだ会社で働いている。クライアントのために、ラフを作って、プレゼンしなければならない。銀座の広い舗道には大きな電話ボックスのようなガラス張りの休憩所が点々と並んでいる。その中にいろいろな品物を置いては写真を撮る。その写真をレイアウトしてプレゼンするのだ。一つ一つボックスを移動しながら撮影するので、大変な手間だが、わざわざ移動する必要などないことに気づく。だが、外に出て振り返ると、もう休憩室には別の人が入っていて、戻ることができない。
 とりあえず会社に帰ってきて、手書きでラフを作り、癌でとうに死んだはずの社長のNに見せる。Nは一瞥して「気に入らんな」と言って、突っ返してくる。だが、ほかにどうしようがあるというのだ。大体、ぼくはこの会社を退職したはずなのに、なぜこんなことをやっているのだろう。
 目覚めると、隣の布団に父が寝ている。30年前に死んだはずなのに。布団をまたぎこすとき、少し父の体を踏んだようだ。廊下の窓から競技場が見える。そこで慶応のラグビー部が試合をしている。姿は見えないが、母の声がして、「さっきまでおばあちゃんが慶応の歌をうたって、応援していた」と言う。もちろん祖母の姿も見えない。寝床に戻ろうとすると、寝たまま父が「さっきおれを踏んだだろう」と、ぼくを詰る。あいかわらずいやなやつだ。

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11月22日の夢(沖縄の奈良)

 沖縄にある奈良の町に三日間の予定で旅行する。そのうち一日を使って、インドネシアまで遊びに行く予定で、既に航空券も用意した。
 ところがすっかり計画が狂ってしまった。奈良に着くなり、殺人事件を目撃してしまったからだ。ぼくは新聞記者なので、その記事を今夜中にも書いて送稿しなくてはならなくなった。いや、殺人事件と合わせて、本来奈良で聴きに行く予定だった詩の朗読イベントの記事も書かなくてはいけない。
 殺人事件といっても、ぼくは現場を見ただけなので、殺された被害者が誰かすらわからない。どうせ本土の新聞にはもう報道されているだろうから、自宅に電話して、妻にその切り抜きをFAXしてもらおうかと思うが、それより奈良で詩のイベントにも参加する予定だと言っていた女性詩人のBさんに聞けば、両方のことが一度にわかって、効率的だと気がつく。
 というわけで、Bさんにそれらの件を依頼し、「ぼくはこのホテルに泊まっているから、ここに連絡して」と、自分の宿泊先を書いたメモ用紙を渡そうとするが、見当たらない。何度もポケットの中身を全部出してみるが、ないのだ。ぼく自身、まだチェックインしていないので、自分の宿泊すべきホテルさえ分からなくなってしまったことに愕然とする。

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11月19日の夢(なげやり床屋)

 床屋へ行った。床屋はアメリカの詩人ガンダーさんだった。ぼくの頭を途中まで刈ってくれたのはいいが、「他の客を待たせているから」と言って、途中でやめ、ぼくを和風旅館のようなところへ連れていった。そこにも外国人のグループがいて、ぼくは一人だけその中に放置される。さんざん待ってみるが、床屋は戻ってこない。ぼくは手で自分の後頭部を確かめ、「まあ、これならいいか」とあきらめて、そのまま町に出る。

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11月17日の夢(倒産寸前)

 会社がもうつぶれかけている。会社は2つ建物があり、一つは覚王山のバス停、もう一つはその先のバス停近くにある。
 社員たちは同じバスに乗って、会社に向かう。バスの中で個室の鍵を受け取り、降りていく。ぼくは覚王山で降りなくてはいけないのに、ぼーっとしていて、発車寸前に慌てて降りる。他の社員たちは皆これから残業するつもりのようだが、ぼくはしばらく考えた末、交差点を渡って、そのまま家に帰ることにする。
 (覚王山は名古屋のぼくの実家のあった場所)

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11月12日の夢(失恋の染み)

 会社の台所を覗くと、女性社員が洗い物をしている。彼女の体に触れたい、と思う。すると、ぼくの視線に気づいたのか、彼女が振り返り、「このタオル、女の力ではしぼれないの。男の人の力でしぼってくれませんか」と言う。承知してタオルを受け取る。タオルには真っ黒な染みがついている。それはぼくが若き日に大失恋したTの思い出だと直感する。思い切り絞ると、水が飛び散って、台所の棚のあちこちがびしょ濡れになる。

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11月10日の夢(無差別投石)

 交差点にある大きな店の前で、眼鏡をかけた若い男が誰かに向かって説教をしている。「おまえなあ、二十歳のおまえと、昭和20何年生まれのやつでは、違うのがわかるだろ」と言う。顔を見ると、秋葉原無差別殺人の犯人に似ている。説教されている側が何かを言ったらしく、男は「じゃあ、これはどうだ」と言って、持っていた一掴みの小石を店の屋根に投げつける。石は雨あられと通行人に降り注ぎ、ぼくも頭を手でかばって逃げ回る。たまたま店の前に警官がいて、もっそりと警棒を抜いて構えた。それを見て、周りを囲んだ報道陣が高く手を上げてカメラをかまえたり、マイクを掲げたりする。すると、犯人の男も笑顔でみんなといっしょに両手を空に突き上げて、ポーズをとる。みんなが自分をつかまえようとしているのに気付いていないのだ。「自分もやってるよ」と、呆れた通行人たちから声が上がる。

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