10月28日の夢(思い出話)

 畳敷きの座敷で大きな座卓を囲み、ぼくは男二人と話している。左にいるのは大学時代の友人で、今は松山にいる堀内くんだ。右にいるメガネをかけた男も旧友らしいが、誰だかわからない。せっかく集まってくれたのに、二人に何も手土産を持ってこなかったことを、ぼくは後悔する。かわりに、今度松山で開くイベントのチラシを見せようと、ポケットに手を突っ込むが、出てきたのは薬袋だった。「岩谷や望月は元気か?」とメガネの男が言う。「岩谷って誰だっけ?」と、ぼくは首を傾げる。「ほら、感情がゆっくりと動くやつだよ」と彼は答える。「望月って、望月さなみだっけ」と堀内くんが言う。「望月そのみだよ」と、ぼくは名前を訂正する。

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