9月16日の夢(階段のない二階)

 妻と外国旅行に行く。旅行社のツアーだが、旅程の前半は既に行ったことのある場所なので参加せず、途中の列車の駅から合流することにする。
 ホームの端で列車を待っている。左側に来た列車はホームいっぱいに停まった。一方、ぼくらが乗るはずの列車はホームの向こう半分にしか止まらない、短い列車だった。ぼくと妻は慌ててホームを走り、ようやく発車寸前に乗り込む。
 車内は豪華なラウンジのような雰囲気で、乗客は日本人ばかりだ。
 さて、旅行先のアメリカに着いた。慌てて乗ったので、いろんなものを忘れてきた。ネームプレートを付けた帽子がない。レストランの二階に階段でもエレベーターでもない不思議な仕組みを使って上がる。だが、二階の部屋から出ようとすると、鍵が開かない。忘れてきたプレート付き帽子がないと、鍵が開かないのだ。
 やっと開けてもらい、下へ降りようとするが、階段がないので、降り方が分からない。「左右に並ぶ二本の金属の棒を両手でつかめば、自然に降りられるよ」と男性が教えてくれる。ぼくが棒をつかむと、男性は空中にふわっと浮かび上がり、ぼくを抱いていっしょに降りようとする。ところが、ぼくは荷物を持っているので、想像以上に重かったらしい。「うわあ、重い。あなた、荷物いっぱい持っているでしょ」と男性は叫ぶ。これでは二人とも墜落してしまいそうだ。
 ようやく日本に帰国し、ホテルで始まる詩の会合を待っている。控室で一人待っているが、誰も来ない。ふと奥のドアを見ると「S社様控室」と書いてある。まずい。ここはライバル他社の控室じゃないか。慌ててぼくは妻を探してロビーに飛び出す。壁の時計を見ると、まだ三時過ぎだ、会合は夜だから、まだ随分早い。誰もいないわけだ。

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