11月12日の夢(浜松へ)

 取材に行こうと歩いていたら、駅で女性記者と男性カメラマンの取材クルーに声をかけられ、いっしょに浜松に行くことになった。
 浜松に行く前に、東京で一件、撮影をすることになる。隣室で撮影が行われている間、ぼくはお腹が減り、テーブルの上に置かれた白い箱の中に手を突っ込み、おいしいケーキを一人で食べてしまう。こんなことをして、いいのだろうかと、良心の呵責を感じながら。
 隣室に行くと、どうやら撮影は終わったらしい。カメラマンに「もう終わった?」と声をかけ、急いで駅に向かうことにする。浜松までは新幹線で二時間かかるので、急がないと約束の時間に間に合わないからだ。玄関にかけられたぼくの上着を着ようとすると、上着にピンクの紙がぺたぺたくっついている。Uくんがやったんだなと思う。それを剥がして駅へ急ぐ。
 駅は丘の上にある。そこへ向かう道は人がいっぱいで、なかなか進まない。雨も降っている。いらいらしていると、前を歩く歩行者が「早くしてくれ。新幹線に乗り遅れるぞ」と、さらに前を行く人たちに声をかけている。ということは、ぼくの前を行く大勢の人たちも皆新幹線に乗るのだ。おまけに駅からは「列車が遅れていて、申し訳ありません」というアナウンスも聞こえる。これなら乗り遅れることはないだろう、と安心する。
 ところが、ずっと後ろの方で、さらに後方に向かって「一色さーん」と、ぼくを探している声がする。ぼくがもっと後ろで遅れていると誤解して、探しているのだ。「ぼくはここだよ」と慌てて、彼らに手を振る。
 追いついたM前編集長は「一色さん、降りるのはどの駅? どの工場へ行くの?」と尋ねる。しまった。工場の名前を度忘れしてしまった。「えーと、宮竹ではなくて・・」と、ぼくはへどもどする。しかし、とにかく行けばわかるだろう。
 坂を登りながら、切符を取り出すと、往復の切符を買ったのに、片道分しかない。どこかで別のカードと切符を取り間違えてしまったようだ。

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