2月25日の夢(世界一の貨物列車)

 デジタルカメラが壊れてしまった(現実にはデジタルカメラは持っていない)ので、新しいフィルムカメラを妻といっしょに買いに行った。
 その途中、雑誌の座談会で使う個室を借りようとホテルに行く。妻をロビーに待たせたまま、ぼくは外に出る。すると目の前に踏切があって、バスでやってきた観光客でみるみるそこがいっぱいになり、通り抜けられなくなってしまう。踏切を貨物列車が通過する。それは世界一の貨物列車で、観光客たちはそれを見物に来たのだ。観光客たちが写真を撮りやすいように、貨物列車はいったん踏切で停止する。なるほど、貨車には半円形の翼のようなものが付いていて、いかにも世界最高の貨物列車だ。ぼくも観光客たちに混じって、買ったばかりのカメラを向けるが、観光客の一人に突き飛ばされたはずみに、カメラの裏蓋が壊れて、開いてしまった。一度も使わないうちに壊れてしまうなんて、悲劇だ。
 さてホテルの広大なエントランスには新旧二つの出入り口があって、そのどちらにも個室があるというので、ぼくはホテルの初老の主人に「日曜日に使わせてください」と予約する(新旧どちらのものだったかは忘れた)。ところが実際に個室を見に行ってみると、そこは海水浴場で、個室というのは砂浜に蚊帳を吊っただけの「海の家」だった。おまけに、そんな蚊帳の個室がいくつも並んでいて、これでは隣の部屋がうるさくて、座談会には使えそうにない。
 妻を呼んで帰ろうと思う。ずーっと遠くのロビーに妻が座っているのが見える。ぼくが手を振って合図すると、彼女は気が付いたようで立ち上がって、こちらへやってくる様子。ところが、今日はお正月なのでたくさんの人が歩いていて、妻はその人波の中に隠れてしまう。そして、いつまでたっても現れない。
 (それと前後するエピソード)妻と誰か有名人のお葬式に出る。超有名人なので、お葬式は沢山の人が出席できるよう、街頭で行われる。参列者の名をマイクで紹介することになる。司会者によってその役に指名された男性は「えー、この漢字は何と読むのでしょうか」と、最初からつまずいている。どうも韓国人の名前の発音に悩んでいるらしい。その名前が呼ばれても、誰も返事をしたり、お辞儀をする者はいない。そもそも広大な街の中に、参列者はたいしていないように見える。退屈だからもう帰ろうと、妻を促す。
 (さらに、それと関連したエピソード)詩人で有名な実業家のT氏となぜか家族になった。成城の駅前で彼とばったり会い、ぼくは「今日の出版記念会は何時からでしたっけ」と、鞄をごそごそ探しながら尋ねる。T氏は「ぼくはちょっと出れないので」と言う。出られないということは、ぼくらの家に帰るのかなあ。でも、いくら家族になったとはいえ、偉い人だから、我が家には帰らずどこかで過ごすのだろうなと思う。

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