11月27日の夢(蝉の死骸)

 会社にいて、これから浜松に出張しようとしている。出発前にトイレへ行こうとするが、自分のオフィスのあるフロアにはいくら探してもトイレがない。別のフロアに行くと、昔の和風のトイレがある。横開きの扉を開けると、そこはトイレではなく、奥に昔ながらのお風呂があって、男性二人が湯につかっている。それなら、トイレに行かずに、とにかく出発しようと、もう一度自分のオフィスに戻ると、ピアニストのN・H先生が椅子に座っている。彼女の後ろを通り抜けて、奥で出発の準備を始める。すると、先生は立ち上がって、オフィスを見渡し、いつものようにちょっとシナをつくって、「ここはなかなかカッコイイわねえ」と言う。みんなが「そこは一色さんの席なんですよ」と言っているので、ぼく自身おほめにあずかりたいと思うが、準備に手間取り、出て行くことができない。やっと出ていったときには、もう先生はいない。ぼくはあたふたと玄関に行き、靴をはきながら「しまった。黒板に書き忘れたので、浜松に行くと書いておいてね」と女性社員に頼む。そういえば浜松に行くためには、割安の回数券を使うんだったと思うが、改めて引き返すのも面倒なので、そのまま駅に向かう。
 外に出ると、子供たちが「○○蝉をいっぱい殺した」と話している。地面が茶色に変わっているところは、みんなその蝉の死骸なのだ。どこもかしこもいっぱい山のように蝉の死骸が落ちていて、中には丘の半分が下まで蝉の死体でできているところもある。○○蝉は小型で、ゴキブリくらいの大きさしかない。

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11月26日の夢(赤ん坊を奪う女)

 赤ん坊を抱いてエレベーターに乗る。数人がぼくのほかに乗ったところへ、後から小さな女の子の手を引いた黒い服の女が乗り込んできた。ドアが閉まると、いきなり女はぼくから抱いていた赤ん坊を奪い取る。しかし、ぼくは再び女から赤ん坊を奪い返す。女は子供に「このことは知らん顔をしていれば大丈夫だからね」と言い聞かせる。そして、エレベーターのドアが開くと、女は何食わぬ顔をして、子供の手を引いて去っていく。

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11月25日の夢(パンツの中の詩集)

 家の近くの野川大橋の交差点の向こうの道路に長い行列ができている。大詩人の飯島耕一さんが来ているのだ。みんなの詩を見たり、サインをしてくれるというので、大変な人気だ。ぼくも少年たちにまじって列に並び、自分のパンツを差し出す。というのは、今回のぼくの詩集はパンツの中に入っている奇抜な装丁になっているからだ。飯島さんはぼくの名前を見て、「ああ、きみか!」と思い出してくれるだろうか? どきどきする。しかし、彼はぼくのパンツの中の詩の作者名を見ても、何も言わずに、ただ詩を読んで、サインをして返してくれただけだ。ちょっとがっかりだが、それでもサインを貰えただけで嬉しい。我慢できずに、家に向かって歩きながら、開けてみる。飯島さんがくれた包みには江戸前のにぎり寿司が入っていて、その中に何枚か手書きのカードがはさまれている。このカードを飯島さんが書いてくれたものらしいが、あまり面白いものではなかった。野川大橋を渡りながら、ふと川面を見る。水面に点々と白い波が立つ。あれは石か何かが投げ込まれているのか、それとも魚が跳ねているのか、どうしたんだろうと不審に思う。

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11月24日の夢(魔女の背骨)

 海外から帰ってきた友人のことで、ある医者のオフィスを訪れる。待合室で待っていると、既にその友人の女友達がオフィスで医者と交渉を始めているのが見える。女性詩人のHさんだ。ぼくも彼女と同じ交渉のために、ここにやってきたのだ。急いで二人に近づいて挨拶し、医者に名刺を渡そうとする。しかし、どのポケットを探ってみても、出てくるのは他人の名刺で、自分のものは一枚もない。そこで、このオフィスの会議室の書棚のところへ、二人を連れて行く。書棚にはぼくの会社の出版物がいっぱい並んでいるはずで、この本を出した出版社の者だと自己紹介するつもりだ。ところが、その書棚にはぼくの会社の出した本は一冊もない。呆然とするが、しかたがないので、とにかく自己紹介をしてから、ぼくは一歩下がり、Hさんの交渉を見守る。
 だが、医者は老かいでなかなかこちらの言いなりにならない。そこでHさんは医者を脅かそうと、突如床に横たわって、呪文を唱えた。彼女は魔女だったのだ。そして、まるでベルトを取り外すようにして、自分の背骨を取り外し、ぼくに手渡す。大きな鰺の背骨のようなそれは、彼女の体温で焼けるほどに熱い。ぼくの隣で、医者は恐怖にぶるぶると身をふるわせている。しかし、ぼくがそれを彼に手渡したときには、気をとりなおして「ぼくも医者で、慣れてますから」と、平然とした風を装う。次にHさんは何かの内臓を手渡してくれる。それはココアの粉末をかけたケーキのようで、ぼくの手の中でぽろっと崩れてしまう。ぼくは「ぎゃっ」と慌てるが、Hさんは平然としている。

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11月23日の夢(ラッパを吹く3人の黒人)

 マンションの自宅にいる。妻は本の山に凭れて読書中。ベランダには民族衣装に身を包んだ黒人3人がこちら向きに並んでいて、アルペンホルンのようなものを練習している。ハーモニーをつけて「プップクプップップー! プップクプップップー!  プップクプップップー!」と1オクターブずつ上げて3回吹くのだが、一人詰まったような音になったなと思うと、それが三人に次々伝染して、最後はひどい騒音になる。三人とも部屋にラッパの開口部を向けているので、そこから彼らの唾が飛んでくるのではないかと気になる。よく見ると、彼らもそれを考えているらしく、ラッパにはガーゼでマスクのようなものがしてあるのだが、それが「プップクプップップー」とやるたびに息でふくらみ、しゅーっと白い湯気が噴き上がる。そして部屋の中がしだいに彼らの口臭でいっぱいになる。これでは臭くて、昼寝もできないなと思う。
 美術館から出てきたところで、中に脱いだ上着を忘れてきたことに気づく。入り口で切符もぎりをしている係員にその旨を告げて、もう一度入場し、前庭を走って横切ろうとする。途中にポスター大の3枚のイラストのコピーが並べて置いてある。これもぼくが置き忘れたものだ。美術館の建物に入ると、確かに玄関のテーブルの上に上着が置かれていた。やれやれと思い、それを手に取ると、裏地はほつれているし、変な緑色の布がえりに縫いつけてあるし、かなりくたびれている。こんなひどい上着を身につけていたのかと、びっくりする。

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11月19日の夢(危険がいっぱい)

 サッカー場へ行く。グラウンドの前に三人の選手が並んでいる。右二人は日本人。一番左は外人のストライカーだ。ぼくは三人にぜひ点を取って欲しいと頼み、三人は承知する。試合が始まると、右に並んでいた選手から一番左のストライカーへと順番にボールがパスされていき、いとも簡単にゴールが決まる。今までどうしても点が取れなかったのに。それからは中山ゴンをはじめ、ほかの日本人選手も次々とゴールを決め、当たり前のように仕事をして、順調に点が入る。ぼくは彼らが当たり前に仕事をすることに感動し、もう涙が止まらない。(現実に涙をぼろぼろこぼしながら眼を覚ます)
 おしっこがしたい。部屋の中に池のように水がたまっている場所がある。ここならおしっこをしていいだろうと、用を足し始めるが、何度もつるりと足がすべって水の中に落ちそうになる。でも、なんとか用を足し終える。
 夜遅くまでみんなと残業をしている。あんまり深夜まで残業していたので、電気を消されて、部屋が真っ暗になってしまう。みんながぼくに「気をつけて」と注意してくれる。ぼくは仕事が終わり、もう帰るだけだ。ところが、帰ろうとしてガラスの自動ドアにぶつかりかけたり、暗闇の中は危険がいっぱいだ。

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11月18日の夢(自殺するほど素晴らしい詩)

 三人の詩を読んで、その批評文を書いている。男性二人と女性一人の詩だ。字数に限りがあるので、二人分の批評しか書くことができない。女性の詩は読まずに、男性二人の詩について書いていく。ところが女性はぼくに「素晴らしい詩が書けたから、私はこれで自殺する」と言う。驚いて彼女の詩を読んでみると、本当に素晴らしい。男性二人の詩の批評を消して、彼女の批評を書くことにする。この詩を書いたら、本当に自殺してもいいくらい素晴らしい詩だと思う。

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11月15日の夢(富士山に出店)

 富士山の登山道にいくつかお店を出すことになり、その商店を選定する役を引き受ける。なにしろ富士山に出すのだから、商売を度外視するような気っぷのいい主人のいる店でなければいけない。例えば遭難者が出たら、無償で花を手向けてくれる花屋さんとかだ。
 その花束が我が家の流し台に置いてある。花束の中に大きな芋虫が殻から脱皮して現れた。ものすごく巨大。驚いて妻を呼ぶが、つかまえるのはやめる。
 円形の石組みの中は泉なのだろうか。渦を巻いて水が噴き出しており、水深も相当深そうだ。そこへ一人の男が飛び込んだ。あっという間に水中に引き込まれるかと思ったが、意外にも無事向こう岸へ渡った。よく見ると、泉のこちら半分は岩場が水面近くまで突きだしていて、水深が浅くなっているのだった。

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11月13日の夢(クジラの合唱)

 ぼくはまだ高校生で、男性教師に引率されて修学旅行に出発する。旅館で大部屋にみんなと泊まるのがいやだなと思っていると、大部屋の少し先に小さな部屋があるのを発見。誰にも知られることなく、そこを個室として占領することにし、窓際に置いたお菓子を食べながら優雅に庭を眺めている。と、庭を歩いていた別のクラスの男子生徒三人がぼくが個室にいるのを見つけ、中に入ってきた。しかし、彼らもほかの生徒たちにはこの部屋のことを話さず、四人でこの部屋に滞在することにする。
 ぼくは仕事を終えて、港の水族館のようなところから出ようとしている。ちょうど水族館にいる鯨たちが一斉に合唱をする催しが始まったところで、入館者たちがあちこちで耳を傾けているが、ぼくは早く帰りたいので、どんどん階段を降りていく。だが、海にいる鯨たちも呼応しているらしい、鯨たちの哀愁に満ちた笛の音のようなハーモニーは、階段の踊り場でもよく聞こえる。ちゃんと「ここでも聞こえます」という貼り紙がしてあり、立ち止まって耳をすましている人たちの姿がある。でも、ぼくは鯨の歌声を聞きながら、とっとと外へ出ていく。

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11月11日の夢(お風呂オフィス)

 職場がお風呂屋になっていて、お湯につかりながら仕事をしている。社長からお正月の仕事のスケジュールが発表された。東京に残ってパレードに出る者と、大阪で取材する者と、それぞれ仕事を分担することになる。ぼくは大阪行きを志願する。だが、スケジュール表を見ると「朝7時から取材」とあるので驚き、女性社員のSさんに「これは前日入りになるのだろうか?」と問いかける。しかし、彼女も新人なのでよく分からず、「先輩に聞いて調べておきます」と言う。また、お湯につかっていると、妻がやってきて、「東京にいた方が楽なのに」と文句を言う。ぼくは「そんなことないよ」と言い返す。

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