12月8日の夢(トイレクエスト)

 映画館に二本立ての映画を見に行く。お目当ては二本目の方なので、一本目の上映中にトイレに行っておいた方がよいだろうと、ロビーへ出る。しかし、映画館の中にはトイレが見つからないので、館外へ出る。まだ整地されていない公園らしい広い土地が広がっていて、大人の背丈ほどの土砂の山があり、周囲で何人かの子どもたちが遊んでいる。この土砂の山は立ち小便にぴったりだと思う。近づいていざおしっこをしようと思うと、いつのまにか若い男がぼくの後ろにぴったりと背後霊のようにくっついている。立ち小便の順番待ちのつもりだろうか。落ち着かないので、そこを離れ、また映画館の中に戻る。館内には社長が大声で電話をかけている声が鳴り響いている。うるさいなあ。でも、なぜか今度はちゃんとトイレが見つかった。だが、おしっこをしようとしても、無意識に抑圧がかかっていて、おしっこが出ない。ちゃんとトイレに来たのに、おしっこができないなんて、これはちゃんと目が覚めていないからだと、自分で何発か頬を殴る。そこで目が覚めて、そうだ、本当に起きてトイレに行けばいいんだと気がつき、トイレに立つ。

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ベッドの並ぶオフィス

 女性ライターのFさんと待ち合わせをした。彼女がとんでもなく早い時刻に待ち合わせようというので、早起きの苦手なぼくは、それより30分遅い時間を指定し直す。しかし、当日になると、ぼくも心配になって30分前に待ち合わせ場所に着いてしまい、ぼくの指定した時間に出かけたFさんファミリーとは結局会えなかった。
 しかたなくぼくは会社に戻った。会社はデスクのかわりに、ホテルの一室のように三台のベッドが並んでいる。空いていれば誰でもそのベッドを使っていいのだ。ぼくもベッドに潜り込んで、そこからFさんに電話をかけ、会えなかったことを詫びる。すると、Fさんのお母さんが「私には一色さんの後ろ姿が見えたよ」と言う。それをきっかけに電話の向こうで、Fさんとその妹、お母さんとの間で「じゃあ、なぜ教えなかったんだ」と三つ巴の大喧嘩が始まる。ぼくが「随分賑やかですね」と話しかけてみても、誰も受話器に注意を払っていないらしく、誰も答えようとせずに、喧嘩が続く。
 しかし、Fさんの指揮者デビューは成功だったらしい。「すぐリズムパターンを描くだけの指揮になっちゃうんですけどね」という話ではあるが。

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女友達とジャケット

 女友達のAさんと連れだって、横浜の港の見えるビルにあるエステに行く。大きな窓越しに港を眺望しながら、一人浴槽につかっていると、変な宗教的秘儀のようなものに無理矢理参加させられる。どうも新興宗教っぽい。Aさんが現れて、ぼくの手を引いて、そこから連れ出してくれる。
 Aさんはぼくにジャケットを買ってくれた。その上着を手に持って、有名な短歌の師匠のところへ二人で行く。中年男の師匠が現れると、部屋にいた弟子たちは一斉に畳の部分からさがって、壁際の板敷きに降りる。短歌の世界では師と同じ畳を踏むことは許されないらしい。師匠はとても機嫌が悪そうだ。弟子の中にタバコを吸っている男がいる。師匠は他の弟子に命じて、その男を叩きのめす。ぼくらはそのリンチを黙って見ている。気がつくと、Aさんに買ってもらったジャケットがない。探すと、それは大きな灰皿の中にあった。さっきリンチにあった男が、何十本という吸い殻をぼくの上着の上に捨てていた。ぼくは灰まみれのジャケットを救い出す。
 またAさんとバスに乗る。終点まで来て、降りることになる。バスを降りるときは、挨拶がわりに詩を一編朗読しなければいけない規則だ。それをとにかくやってから取りに戻ろうと、ぼくは上着を車内に置いたまま、慌てて前部ドアからバスを降りようとする。だが、運転手はぼくにこのバスではそんなことをする必要がないという。全員が降りたのを確かめてから、ぼくは後部ドアから慌てて車内に戻り、ジャケットを取り戻す。ふと、乗降口を見ると、そこにはAさんがいて、泣き顔でぼくを見ている。ぼくは驚いて「どうしたの?」と言うが、彼女は涙をぽろぽろこぼしながら「なんでもないの」と答える。

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12月3日の夢(ロボットと夢日記)

 ぼくは何かのクラブの会員で、その会合に行く。表参道のハナエモリビルに中二階のようなフロアができていて、そこに通りから直接階段を上がっていった所が会場である。「今日は会員の皆様にロボットをご覧に入れます」というアナウンスがあって、階段を登ってきたのは鉄人28号くらいの大きさのロボットだ。異常に上半身がでかくて、頑丈で、力がありそう。しかも頭の上に重そうな金属の塊をかついでいる。それが円形のステージに上がって一周する。そのデモンストレーションに会員たちから一斉に賛嘆の声が挙がる。しかし、重心を失って、ぼくの方に倒れてきたら一瞬に圧死してしまうなあと、ぼくは不安に思う。
 ロボットはいったん退場して、車に乗るという。ぼくらも下へ降りて、舗道で待っていると、トレーラーに乗ってロボットが表参道を下ってきた。しかし、ハナエモリビルの前の歩道橋につかえてしまって、頭だけがこっちに無様に突き出る形になってしまった。しかたなくトレーラーはまた後退して、改めて姿を現したのを見ると、トレーラーの車体はロボットが横たわった輪郭そのままにデザインされた特製のものだった。
 そこまで見た夢を早速夢日記に書いておこう。ぼくは夢中になって夢日記を書きながら、電車に乗る。ホームから電車に飛び乗り、夢日記を書きつつ座席に座ると、ホームで駅員がマイクで何かを怒鳴っている。あれっ、もしかしてぼくが怒鳴られたのかなと気がつき、改めて電車を降りてみる。さっき飛び乗ったとき、ぼくがホームと電車の間の隙間からパスネットなどのカードを線路に落としてしまい、駅員はそれをぼくに注意しようとしたのだった。「ぼくを呼びました?」と言うと、駅員も乗客たちも「おまえのことに決まっているじゃないか」と、ぷりぷり怒っている。平謝りで落としたカード類を拾い集め、電車に戻り、座席でまた夢日記を書き続ける。いつのまにか夢日記は水彩絵の具を溶く小さなバケツの中にあって、水中でぼくは文字を書いている。だが、書いても書いても文字は水中に溶けて、イトミミズのような赤茶けた小魚になってしまう。これじゃあ、夢をみんな忘れてしまうよ・・・と焦る。

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12月1日の夢(水を求めて)

 九州あたりの田舎を旅行していて、古いあばら屋を借りている。ここには水道がないので、ペットボトルを買いだめしておいたのだが、気がつくと、もう一本もない。これでは朝まで待てないと思い、夜遅くなのに、外へ買いに出る。
 道に迷ったら大変と思い、道をよく記憶にとどめながら、まずまっすぐ歩いていく。それから直角に道を曲がる。その間、道の脇には貧相な商店がずっと軒を並べてはいるものの、土産物屋や酒屋などしかない。酒屋に水のボトルがあるかと思い、入ってみるが、残念ながら置いてない。自販機もない。水を探して、いつのまにか随分遠くまで来てしまった。
 会社の食堂のようなところ。大きな皿に盛られた昼食の料理を二つ運んできて、テーブルに置くが、予約をしてないのに、持ってきてしまったことに気が付き、慌てる。皿の一つには卵料理が沢山乗っていて、これはぼくの大好物である。

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11月30日の夢(少年と女と銭形警部)

 日本からハワイにやってきた少年が、さらにフランスへ渡航しようとしている。そこへ銭形警部そっくりの人物が現れ、「きみには何故かいい女がいつもつきまとっているな。おかしい。信用させておいて、実はきみから大金を巻き上げようとしている組織の女に違いない」と忠告する。少年自身も「そうかもしれない」と思う。しかし、少年には別に気になることがあった。「ねえ、○○って、何のこと?」と銭形警部に尋ねる。「きみが知らないということは、難しい言葉だな。うむ。それは『時間』という言葉ではないかな? きみが着く『時間』に迎えにいくと、きみのおじさんは言いたかったのじゃないかな」と警部は言う。
 少年は電車に乗っている。隣に官能的な女が座っていて、いろいろ話しかけてくる。少年の読んでいた文庫本を「見せて」と言い、「よくこんな古い本を持っているわね」と感心する。それはヤンキースの松井選手の2冊目の自伝だ。でも、松井の本なのだから、そんなに古いはずはないと、少年は思う。窓の外のビルの上に、大画面が取り付けられていて、そこでその本の宣伝をしているところだ。松井は画面の中で、自分がジャイアンツに入るまでの苦労話を語り、「ここから後のことは、皆さん、東京ドームで既にご存じでしょう」と、話をしめくくる。いつか、少年はぼく自身になっている。座席のテーブルにはお菓子がいっぱい並んでおり、それを見て女は「まるで遠足のバスみたいだねー」と楽しそうだ。

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11月27日の夢(蝉の死骸)

 会社にいて、これから浜松に出張しようとしている。出発前にトイレへ行こうとするが、自分のオフィスのあるフロアにはいくら探してもトイレがない。別のフロアに行くと、昔の和風のトイレがある。横開きの扉を開けると、そこはトイレではなく、奥に昔ながらのお風呂があって、男性二人が湯につかっている。それなら、トイレに行かずに、とにかく出発しようと、もう一度自分のオフィスに戻ると、ピアニストのN・H先生が椅子に座っている。彼女の後ろを通り抜けて、奥で出発の準備を始める。すると、先生は立ち上がって、オフィスを見渡し、いつものようにちょっとシナをつくって、「ここはなかなかカッコイイわねえ」と言う。みんなが「そこは一色さんの席なんですよ」と言っているので、ぼく自身おほめにあずかりたいと思うが、準備に手間取り、出て行くことができない。やっと出ていったときには、もう先生はいない。ぼくはあたふたと玄関に行き、靴をはきながら「しまった。黒板に書き忘れたので、浜松に行くと書いておいてね」と女性社員に頼む。そういえば浜松に行くためには、割安の回数券を使うんだったと思うが、改めて引き返すのも面倒なので、そのまま駅に向かう。
 外に出ると、子供たちが「○○蝉をいっぱい殺した」と話している。地面が茶色に変わっているところは、みんなその蝉の死骸なのだ。どこもかしこもいっぱい山のように蝉の死骸が落ちていて、中には丘の半分が下まで蝉の死体でできているところもある。○○蝉は小型で、ゴキブリくらいの大きさしかない。

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11月26日の夢(赤ん坊を奪う女)

 赤ん坊を抱いてエレベーターに乗る。数人がぼくのほかに乗ったところへ、後から小さな女の子の手を引いた黒い服の女が乗り込んできた。ドアが閉まると、いきなり女はぼくから抱いていた赤ん坊を奪い取る。しかし、ぼくは再び女から赤ん坊を奪い返す。女は子供に「このことは知らん顔をしていれば大丈夫だからね」と言い聞かせる。そして、エレベーターのドアが開くと、女は何食わぬ顔をして、子供の手を引いて去っていく。

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11月25日の夢(パンツの中の詩集)

 家の近くの野川大橋の交差点の向こうの道路に長い行列ができている。大詩人の飯島耕一さんが来ているのだ。みんなの詩を見たり、サインをしてくれるというので、大変な人気だ。ぼくも少年たちにまじって列に並び、自分のパンツを差し出す。というのは、今回のぼくの詩集はパンツの中に入っている奇抜な装丁になっているからだ。飯島さんはぼくの名前を見て、「ああ、きみか!」と思い出してくれるだろうか? どきどきする。しかし、彼はぼくのパンツの中の詩の作者名を見ても、何も言わずに、ただ詩を読んで、サインをして返してくれただけだ。ちょっとがっかりだが、それでもサインを貰えただけで嬉しい。我慢できずに、家に向かって歩きながら、開けてみる。飯島さんがくれた包みには江戸前のにぎり寿司が入っていて、その中に何枚か手書きのカードがはさまれている。このカードを飯島さんが書いてくれたものらしいが、あまり面白いものではなかった。野川大橋を渡りながら、ふと川面を見る。水面に点々と白い波が立つ。あれは石か何かが投げ込まれているのか、それとも魚が跳ねているのか、どうしたんだろうと不審に思う。

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11月24日の夢(魔女の背骨)

 海外から帰ってきた友人のことで、ある医者のオフィスを訪れる。待合室で待っていると、既にその友人の女友達がオフィスで医者と交渉を始めているのが見える。女性詩人のHさんだ。ぼくも彼女と同じ交渉のために、ここにやってきたのだ。急いで二人に近づいて挨拶し、医者に名刺を渡そうとする。しかし、どのポケットを探ってみても、出てくるのは他人の名刺で、自分のものは一枚もない。そこで、このオフィスの会議室の書棚のところへ、二人を連れて行く。書棚にはぼくの会社の出版物がいっぱい並んでいるはずで、この本を出した出版社の者だと自己紹介するつもりだ。ところが、その書棚にはぼくの会社の出した本は一冊もない。呆然とするが、しかたがないので、とにかく自己紹介をしてから、ぼくは一歩下がり、Hさんの交渉を見守る。
 だが、医者は老かいでなかなかこちらの言いなりにならない。そこでHさんは医者を脅かそうと、突如床に横たわって、呪文を唱えた。彼女は魔女だったのだ。そして、まるでベルトを取り外すようにして、自分の背骨を取り外し、ぼくに手渡す。大きな鰺の背骨のようなそれは、彼女の体温で焼けるほどに熱い。ぼくの隣で、医者は恐怖にぶるぶると身をふるわせている。しかし、ぼくがそれを彼に手渡したときには、気をとりなおして「ぼくも医者で、慣れてますから」と、平然とした風を装う。次にHさんは何かの内臓を手渡してくれる。それはココアの粉末をかけたケーキのようで、ぼくの手の中でぽろっと崩れてしまう。ぼくは「ぎゃっ」と慌てるが、Hさんは平然としている。

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