10月25日の夢(カワセミ怪獣)

 ぼくらは山の上で平和な暮らしをしていた。森の中をかわいいカワセミが翡翠色をきらめかせて飛び交っている。
 一人の男がある日、山頂に張られた柵か鉄条網のようなものごしに森の中を見つめていると、向こう側に半透明の幽霊のような巨大なカワセミが現れた。高さが3メートル、全長は10メートルはあるだろうか。胴体は蛇腹のような感じで、どことなく中国の旧正月に登場する龍を連想させる。男はそれを見て、不吉な予感にかられ、走って山を駈け降りた。後から、あまり頭の良さそうでない男二人が「あの男の後をついていけば安心だ」と言い、後を追って同様に駈け降りてくる。三人の背後で、カワセミ怪獣が攻撃を始めたらしく、爆発音が聞こえる。平和だった山の上は甚大な被害が発生しているらしい。
 男はコンクリートで四方を固められた狭い地下道の四つ角で立ち止まり、「ここなら安心だ」と、そこに身を隠すことにする。追ってきた男たち二人もそこに身を落ち着ける。後から避難民がどんどん山を下りてくるが、三人は身を隠して、彼らをやり過ごす。
 しばらくはそうして安全な隠れ家生活をしていたが、やがてあたりが避難民であふれるようになり、コンクリートの通路の中もぎっしり避難民が立っている状況になると、たちまち生活は逼迫した。そこへ杖をついた髭の老人が現れ、「私は徳川夢声じゃが、あの名伯楽だった男が今は一介の馬引きに身を落としておるそうな。彼は良き政治家を育てる男にならなければならないのじゃが」と言う。
 この頃、男は今は以前とは別の山の上に、女と共にあばら屋ながらも一つの家庭を築いていた。だが、女は苦しい避難生活の中で精神が不安定になり、男も周囲の人たちも彼女が自殺を図るのではないかと恐れている。男が先に家に入り、女を呼ぶ。周囲の人たちも女の名を呼ぶ。吊り橋などがある不安定な山道をあてどなくさまよっていた女はなんとか家に帰ってきた。だが、まだまだ安心することはできないと男は思う。

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お茶とタクシー

 新しい仕事が入ったので、地方都市にある某社に打ち合わせに行く。妻と、某詩の研究会のH氏、会社の同僚のIさんとぼくの四人で出かける。
 打ち合わせは某社の12号館でということだ。そこに行くため、駅でタクシー乗り場に並ぶ。タクシーを待つ間に、ぼくはお茶を買おうと、一人で列を離れる。ところが駅の中にも、外にもあったはずの自動販売機はすべて撤去されている。なぜかぼくは裸足で、駅の周辺の土の露出した地面を一周するが、自販機は一台もない。駅の中に戻ると、湯飲みで熱々のお茶の無料サービスをしている。それを飲めばいいのにと自分でも思うが、飲もうとはしない。某社に着いてから自販機で買えばいいと思う。
 タクシー待ちの列に戻ると、いつのまにか列は長くなっていて、駅をぐるりと一周している。ぼくの前に並んだ見知らぬ女性が列に並ぶ人々を見渡し、「みんな三井生命の営業の人ばかりだ。一人が○○人顧客を持っているとして、某社には3600人の顧客がいることになる」とぼくに言って、列を離れる。
 やっとぼくらの番が来て、タクシーに乗る。そこへ大型バスが後ろから突進してくる。ぼくらのタクシーは衝突を避けるために急いで発進するが、その間にさらに別のタクシーが後ろから割り込んではさまれる。三台は互いに接触しながら、ガガガガ・・・と街頭のさまざまなものをなぎ倒す。降りてみると、あたりはまるで竜巻が通ったあとのような惨状だ。
 再び駅に戻る。タクシー乗り場も大変な惨状で、ビニールシートで覆われており、タクシーではない車がそこをびゅんびゅん走っている。これでタクシーに乗れるのだろうかと不安だが、「タクシー乗り場が再開されましたよ」と、係のおじさんが叫んでいる。どうやら、今度こそタクシーに乗れそうだ。

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10月17日の夢(小3の子どもになる)

 主人公は小学校三年生の少年。夢では外側から見ているけれど、明らかにぼく自身でもある。戦争で手柄を立てて父親に褒められたのに、その後大失敗をしてしまった。トイレと間違えて、台所の手前の部屋でおしっこをしてしまったのだ。気がついて、途中で止めたのだけれど、床に脱ぎ捨てた自分のパンツを濡らしてしまった。さらに、台所との境までおしっこの流れを作ってしまった。それを懸命にさっきのパンツで拭き取るが、拭ききれない。ああ、どうしよう。母に怒られると思う。
 廊下で少年が暴れている。それで、妻が幼稚園くらいの女の子をぼくのいる台所にかくまってやる。ぼく(現在のぼくらしい)は彼女を見て、あんまり垢抜けない子だなと思う。

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10月16日の夢(応援の円板)

 イワクラという投手に応援の手紙を書いた。テレビ中継を見ていると、その応援が満月のような黄色い円板となって、マウンドの空中に浮かんでいる。そこへ男の声がした。男の声と共に円板はくるりと回転していく。それは球体ではなく、一枚の厚みのない円形の板だったのだ。90度円板が空中で回転すると、円はいちのまにか一本の直線に変わっていた。それを見て、ぼくは「うわあ、イワクラを応援するのは大変なんだな」と思う。

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10月15日の夢(校了)

 会社に行き、自分の編集しているタブロイド判の新聞の校正を見る。会社に来るまでの間も、「ここが違う」「あそこが違う」と校正のことで頭がいっぱいだった。早速校正を始めるが、なぜか赤ペンではなく、黒の鉛筆で校正をしている。右のページには猿の写真が印刷されている。ぼくは無意識にその写真のキャプションを消して、今まで頭の中で鳴り響いていた言葉(どんな言葉だったか覚えていない)をその鉛筆で書き込んでしまう。このキャプションが間違っているはずはないのだ。間違っているのは右ページの写真だ。しかし、よく見ると、そこも間違っていない。それどころか、さっきぼくが赤ペンで訂正したところも、間違ってはいなかった。なあんだ。間違いは一つもないじゃないか。早速発行元の社長に電話しよう。いや、そうでなく、代理店の担当者に電話しよう、と思う。そこへ社長が通りかかって、「一色さんはすごいんだね。そんなところまで知っているんだね」と、なんだか分からないが誉めてくれる。しかし、代理店の担当者の電話番号が分からない。ぼくは書類棚から名刺ケースを取りだして、急いで「校了」と伝えるべき相手の名刺を探し始める。

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10月12日の夢(3つの断片夢)

 何かの団体旅行で、和風の旅館に滞在している。既に昼食が始まっているが、ぼくはまずトイレをすまそうと、トイレのはずの部屋に行く。しかし、そこもみんなの昼食場所になっていて、とても用を足す余地がない。あきらめて、昼食の席に戻るが、自分の座る席がどこだったか自信がない。多分、ここだったと思うところに座り、その左隣で談笑している二人の男に「ここがぼくの席でしたか?」と尋ねると、「そうだ」というので、安心してテーブルに置いてあるかき揚げにかぶりつく。
 名古屋の街をタクシーで走っている。車窓から見る名古屋の街は随分変貌していて、街並みの広大な範囲が沢山の蝶が羽を広げたような形の大小の建物で覆われている。最近建造された寺院群だという。違和感を覚える。
 若い女性の額に、銃で撃たれたらしい穴があいていて、彼女の顔は血で真っ赤に染まっているが、普通に生きている。

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10月9日の夢(秋葉原大学のみそ汁)

 駅の待合室にいる。男子学生が売店のおばさんから紙コップに入ったみそ汁を買った。おばさんは「それは秋葉原大学のみそ汁ですよ」と陽気に声をかける。学生が紙コップをテーブルに置いて、ポケットを探るのを見て、おばさんはさらに「150円ですよ」と言う。最近は駅で大学の学食の味が簡単に味わえるらしい。また別の学生がみそ汁を買った。今度は「秋葉原学院大学ですよ」と言う。とても面白い話なので、ぼくはそれを雑誌の記事として原稿に書くことにする。なぜかパソコンではなく、鉛筆で細かい字をぎっしりと書いていく。「落語会もOUTで聞ける」と、ぼくは書く。参照している資料に、「500円の定期券を買えば、何度でもOUTで聞ける」と書いてあるからだが、一体これはどういう意味だろう? 分かりもしないのに、原稿に書くのはまずいなあと思う。

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10月8日の夢(松田聖子の講演テープ)

 会社の新しい部署に配属された。すると、そこにはクライアントである某楽器会社の販売業界各社の重役クラスの人たちがたくさん送り込まれてきて、たちまち最重要部署になってしまった。そういうVIPたちと一緒に仕事をするのは、かったるくていやだと思う。
 とりあえず、よく聞こえない一本の録音テープをもとに、原稿を書かなければならない。テープには今をときめくアイドルや有名人のインタビューが断片的に収録されているが、それぞれの境目がはっきりせず、一体何人分のテープなのかもはっきりしない。
 その仕事をするために、夜遅く部署に戻ると、ほかのスタッフたちは殆ど、もうオフィスの床に布団を敷いて寝ている。しかし、ぼくはとにかくその仕事をやり終えたいと、ただ一人大きなテープレコーダーと格闘する。だが、テープで聞いた言葉を記録する紙がなく、しかたがないので、床に敷かれた上等そうな絨毯に大きな文字で記録していく。この絨毯にいたずら書きをしたことで、こないだも誰かが怒られたばかりだが、しかたがない。それに、起きているスタッフが時々ぼくの方を見るが、誰もとがめるふうではない。
 おおよそ、テープすべての記録が終わったと思う。だが、本当に全員分できたのだろうか。どうも自信がない。特にメインの講演をしている松田聖子の話はとんちんかんで、これを原稿にするにはうまくぼくが創作してやらないと駄目だろう。

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10月7日の夢(列車に乗り損なう)

 ホームで列車の発車を待っていたら、発車ベルのないまま列車が出発してしまい、ぼくは取り残されてしまった。ぼく以外にも、中年のおばさんなど、沢山取り残された乗客がいる。みんな慌てて、次の列車に乗り込んだ。しかし、その列車は各駅停車で、次の駅に着く前に、早くも後から来た列車に追い越されてしまった。
 トイレが改良されたので、早速入ってみた。しかし、便器はなく、テーブルの下に向かって、おしっこをするのだ。しかも、改良されたトイレの見学者の男女が隣でぼくの放尿をじっと見ているのが気になる。ぼくのおしっこはとても勢いがいいが、すぐにテーブルの下から流れ出て、ぼくの足下までおしっこの水たまりができてしまう。テーブルの向こうにある何かも、濡らしてしまったようだ。

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10月5日の夢(幼稚園/病院/路地)

 幼稚園にいる。教室で何かのセールスの説明会がある。椅子に座ると椅子の下に水たまりがあって、そこに足を突っ込んでしまった。足が濡れて、とても気持ちが悪い。説明をしていた男性セールスマンがそんなぼくを見て、「誰かがおもらししたかもしれなくて、いやですよね」と愛想笑いをする。周りには幼児連れの若い母親達がいるので、ぼくは一瞬それらの母親のうちの誰かがおもらししたのかと想像するが、そうではなく子どもがもらしたのに違いないと思う。
 気持ちが悪いので、バスルームに行き、湯船に足をひたして洗う。そのとき、バスルームのドアを開けたままにしておいたのだが、通りがかりの誰かが閉めてくれたのを、また開けて外へ出る。
 すると、そこは病院の大部屋になっている。医師が入ってきたので、患者たちにさっと緊張が走る。教卓のような机に陣取って、医師は患者の点呼を始める。ぼくは2番目くらいに呼ばれ、「はいっ」と返事をする。
 この病室で、医師による患者のための講演会がこれから始まる予定だ。患者仲間であるちょっと怖そうな男が「あんたはなんで、ここに入っているのか」と、ぼくに尋ねる。そうだ。ぼくは何のために入院したんだっけ? 確か、使った化粧品か薬品のために、顔の皮膚に異常が生じたためだと思うが、しどろもどろになってうまく説明できない。すると、別の男が「それなら損害賠償を請求した方が有利ですよ」と言って、封筒に入った分厚い書類をくれる。封筒の中には証拠物件も手際よく揃っている。しかし、訴訟沙汰にするには、時間も手間も惜しいと思う。
 また場面が変わって、ぼくは路地の道ばたで布団をかぶって寝ている。子どもたちがキャッチボールをしていたゴムボールが逸れて飛んできた。片手を伸ばすと、うまくキャッチできた。しかし、その子に返球しようと投げるが、届かない。またボールが飛んできて、うまく片手キャッチする。そのうち、子どもはわざとぼくにボールを投げて、ぼくにキャッチさせ、寝ているぼくと遊んでくれる。

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