4月11日の3つの夢

 オフィスで仕事をしていると、中年の男の来客があった。頭のはげかかった貧相な男だ。用件は「詩のボクシング」の件だという。そういえば、ぼくのデスクの上に、それについての原稿が載っていたな。女性詩人のIが書いたものだ。同僚たちは男を追い返そうとするが、ぼくはその原稿を持って、打ち合わせスペースへ行き、男と話し合う。
 今日はこれから映画の試写と打ち合わせをする予定だが、スタッフは別の打ち合わせが長引いているらしく、延々と待たされてしまう。そのうち、突然、白髪の男が一人、椅子を一つ持ってぼくらのテーブルにやってきて、「さあ、打ち合わせをしよう」と言う。こうして唐突に打ち合わせが始まったが、あっという間に終わってしまう。
 もう夜なので、みんな帰宅の足の心配をしている。ぼくもいつも乗る電車はもう終電が出てしまっている。駅の券売機の前に行き、町田経由で小田急線に出ようと思うが、その電車は9時半にしか出ず、しかも小田急線には接続しないと分かる。こんなことなら、オフィスのパソコンで駅スパートで調べてきた方が早かったと後悔する。
 
 打ち合わせの終わった会議室で、一人ね誰かが戸締まりに来てくれるのを待っている。だが、待つ必要などないのだと気がつく。なぜなら会議室の鍵はぼく自身が持っていたのだ。鍵をかけていると、ガラスの壁と下にわずかな隙間があって、そこに小学生の女の子たちが沢山押し掛け、てんでに自分の服を外から内に押し込もうとしている。ぼくはそれらの服を次々と引っ張って、中に入れる。そうしているうちに少女の母親たちがやってきて、彼らをそこから立ち退かせる。やれやれ、これでやっと帰れると思う。

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4月8日の夢(そっこへん)

 「そっこへん」という名前の少し小太りの女性がいる。彼女の作った三通りの言葉を第二候補とし、別の男性の言葉を第一候補として表紙に使っている。しかし、そっこへんの言葉のカードもすぐ取り出せるよう、ぼくは定期入れか何かに入れて持っている。目覚まし時計が鳴ると、パッとそっこへんの言葉のカードが目の前に現れて、目が覚めた。

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4月5日の夢(タルコフスキーの家)

 若い女性教師のところへ、出来の悪い女生徒が相談に行った。教師はマル秘であるはずの落第基準を生徒に教えてしまう。女生徒はその落第基準に自分が当てはまるので、「ああ、どうしよう?!」と教師に泣きつく。すると、教師は「ちょっと待っていて」と言って、奥の部屋に入ってしまった。その一部始終を見ていたぼくは、「この先生は駄目だな」と思う。かたわらから教師の母親が出てきて、「大丈夫よ、大丈夫よ」と言って、生徒を慰める。
 新しく大きな家に引っ越した。父と母とぼくの三人家族である。家には部屋がいっぱいあり、一室にはその半分を占める大きな浴槽がある。浴槽の縁は曲線を描き、面積こそやけに広いが、水深はとても浅い。浴槽が広すぎるので、有効利用しようとしてだろう。両親はその中に立派な書棚をいくつも置いている。樫か何かで作られた扉のあるデザイン家具調の書棚で、中の本は外からは見えない。
 その浴槽にお湯を張ると、当たり前だが書棚に水が入り、本が濡れてしまう。ぼくは慌てて寝室にいる両親を呼びに行くが、お湯は浴槽からあふれてすべての室内に侵入してくる。よく見ると、部屋の仕切部分には穴があけられていて、そこからお湯が次々と流れ込むようになっているのだ。あっという間に、家中に湯気の立つお湯があふれ、タルコフスキーの映画の一場面のようになってしまう。両親が寝ようとして、女性のお手伝いさんに蒲団を敷かせているが、その蒲団もお湯につかり、両親もお手伝いさんも困惑顔だ。ふと見ると、窓の外の屋上のようなところに一段高い部屋があり、そこにはお湯は侵入していない。しかも、三つのベッドが並んでいる。ベッドだから、ここなら濡れずに眠ることができる。ちょっと安心するものの、両親といっしょに寝るのではプライバシーがなくなるからいやだなあと思う。

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4月2日の夢(L字ストック)

 詩人のH氏にメールで詩のファイルを送った。H氏は「谷川俊太郎の詩を読まなくてはいけないので大変だ」と言う。ぼくは「真実のことをそのまま書いたって、それは詩じゃないのにな」と思う。H氏は海外遠征にこれから行くところらしく、スキーのストックのようなL字型の金属の物体を2本、部屋の外に持ち出す。ぼくはそれを持ってみる。どっしりと重い。それが地面に突き刺さるかどうか試してみるが、地面が固いので全く突き刺さらない。

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3月29日の夢(解体されたテレビ塔)

 「詩と思想」編集部の建物に泊まり込んでいる。T社長のご主人と、ぼくと、もう一人見知らぬ男性がいて、三人で蒲団を並べ、ごろごろしている。ここでは夕食の時間がやけに早い。そのため夜になってお腹が減るが、買い食いに出かけるわけにもいかない。
 あるホテルに入る。ロビーへの自動扉を通り抜けたとたん、上から頭に液体がかかった。なんだか、おしっこをかけられたような気がして、気持ちが悪い。そのままロビーを歩いていくと、従業員の女性が「入り口で水をかけられませんでしたか」と言いながら、おしぼりを持って、近づいてくる。よかった。水をかけられるのは、ぼくだけじゃなかったのだと、ほっとする。
 もう帰ることにして、車で走っていると、役割を終えた名古屋のテレビ塔が解体されて、いつのまにか根本だけしか残っていない現場を通りかかる。ヘルメットをかぶったとび職人が次々と鉄骨を解体していく。周りは住宅街で、そこにぽつんと土台だけになったテレビ塔が、こんなに小さかったのかと驚く。

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3月27日の夢(クビになった女性)

 これもアップする暇がなかった3月27日の夢日記。
 小学校の講堂のような広い場所。前の方にK会長はじめ、会社の幹部が横一列に座っている。会長がぼくを呼び、分厚い書類の束を寄越した。以前クビになったSさんが書いたものらしく、ぼくに読むように促す。そのクビ事件にぼくがかかわった証拠が、そこに書かれているのだという。ぼくが読んだのを見て、会長は「ニューヨークへ行ってもらうかもしれません」と言う。英語もできないぼくをニューヨークに左遷するということらしい。
 都電に乗っている。銀座で降りるつもりだったが、ふと気づくと知らない場所を電車は走っている。運転席の窓越しにお寺の名前がついた停留所の駅名が見える。どうやら気づかずに、乗り越してしまったらしい。電車を降りて、反対路線に乗り換えようとする。するとそこにもっと以前、会社にいて、やはりクビになったIさんが立っている。ぼくは彼女を見て、「あ、あなたはうちの会社にいた・・・」と言うが、名前が出てこない。彼女は「そうよ。でも、名前を思い出せないなんて、ひどい」と言う。懸命に思い出そうとするが、どうしても名前が出てこない。

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3月21日の夢(屋根)

 以下はアップする暇がなかった3月21日の夢日記。
 経理部長のITさんが会社破綻の責任をとって、会社の中枢のある4階から3階へ降格になった。そういう場合、普通は「主事」という肩書きになるはずだが、ITさんだけの特別の肩書きが用意されたという。
 癌の手術をして仕事を休んでいたIMカメラマンが回復したらしく、会社に顔を出しに来ている。ぼくは古い書類の束を手にしていて、その上に積もった綿埃をふーっふーっと息をかけて吹き払っている。
 K会長が雑誌を見ながら、「この記事はわりとよく書けているな」と同僚と話している。その記事はぼくが以前書いたものなのだが、彼はそのことを忘れてしまっているらしい。
 オフィスの窓を乗り越えて、2階の屋根の上に出てみる。屋根は東南アジアの寺院のような形にカーブしていて、大変広い。その屋根をたどっていけば、そのまま地上まで降りられるかと思ったのだが、屋根は複雑な構造になっていて、下までは降りられそうになく、ぼくは引き返すことにする。

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3月22日の夢(電車型の船)

 ぼくは高校生で、東京の社会見学をしている。「東京だけというのでは不公平だから」という人があり、高知の船に乗ることになった。桟橋の両側に早速2隻の船がやってきた。船といっても、どう見ても、これは電車だ。右岸に2両連結、左岸に3両連結の電車型船が接岸し、巧みに片側の車輪だけを浮かせて、停泊した。
 ぼくは左岸の3両連結の船に心を引かれるが、手近にいた右岸の2両連結の方に乗り込む。後ろの方でイタリア人の女の子二人がぼくのことを話しているのが聞こえる。船室は二人がけシートで、窓側にその女の子の一人が座り、ぼくはその隣に席をとることができた。
 女の子が話しかけてきた。「あなたは以前イタリアにいたでしょ?」 ぼくは「いいえ、ぼくはいたことがありません」と答える。
 船はパリのエッフェル塔に着いた。ぼくはここで、ガイドとして観光案内をしなければならない。ドアがあり、鍵を開けて中に入ると、二つの荷物が「着払い」で到着していた。一行の外国人の男の子たちがその伝票を見つけ、外にいたぼくの会社の元取締役だったM氏に手渡す。M氏は男の子たちに外国語でお礼を言って、受け取った。
 すると、一行の中の別の男が「マル・・・(外国の人名だったが忘れた)が来るよ。役に立たないこともないかもしれない男だ」と言う。見ると、向こうからあまり風采の上がらない男が駆け足で近づいてきて、そのまま通り過ぎていってしまった。M氏は「いや、いい」と言って、マル・・・のことを無視し、伝票の件は自分で解決しようとする。

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3月20日の夢(携帯電話)

 クライアントのY社から、数日後に開催されるオリンピックの展覧会に、短歌同人誌「K」の歌人たちのアンソロジーを制作することが決定したと、急に発注があった。随分前にぼくが原稿を作成し、原案をY社に預けておいたものだ。なにげなく承諾して帰宅したものの、ぼくの原案にはない歌人たちの作品も付け加えて、二倍ぐらいの厚さに仕上げなくてはならないという。そのため、「K」誌を家の中で妻といっしょに探し回るが、見つからない。もう原稿を作成した時点で用済みと判断し、ほかの同人誌といっしょに捨ててしまったらしい。
 とりあえず死んだはずの父や、既に退職したはずのM氏らと共に電車で秋葉原にある代理店を目指す。代々木で急行に乗り換えた方がいいだろうかと躊躇し、吊革につかまったまま連れの姿を探すが、同じ車両にも前後の車両にも見あたらない。そのまま乗っていると、どこからともなく彼らが現れて、四谷で降りてしまった。「会社で待っているから」と言う。
 結局、ぼくだけが秋葉原へ行った。代理店の入っているビルは、とてもモダンな立派な建物だ。ロビーにはコンパニオンの制服を着た女性たちが大勢いて、華やかな展示会の真っ最中である。しかし、代理店の部屋はどこなのか。携帯で電話しようと思う。番号登録はしてないが、昨日かかってきた番号が記憶されているから、それに逆電すればいいだろう。だが、携帯の画面はワンセグになっていて、この展示会の案内ビデオが映っている。どうすれば電話に切り替えられるのかわからない。おまけに、展示会の音がうるさくて、たまらない。ドアの向こうに小部屋があったので、そこに入ってみる。中は無人だったが、散らかったテーブルや椅子の上にコンパニオンたちの服や持ち物が置いてある。彼らの楽屋らしい。ここにいてはまずいと思い、再び外に出る。

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3月19日の夢(耳の後ろに生えたてのひら)

 髭を剃ろうと鏡を見ると、右耳の後ろに皮膚の出っ張りがある。引っ張ってみると、鳥が翼を開くようにそれが広がった。なんと、ちゃんと5本の指のある右のてのひらそっくりのものが、生えているのだった。左耳も調べてみると、右耳ほどではないが、やはり耳の後ろから小さな左のてのひらが生えていた。

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