9月2日の夢(旅立ち)

 ぼくは取材に行かなくてはいけないのだが、頭が痛くて気分が悪い。一回目の取材には早稲田の詩のサークルの後輩で、後に弁護士になったYくんが電車で同行してくれた。二回目の取材には女友達が付き添ってくれた。
 そして三回目。もう気分は悪くない。ぼくは女友達と旅立とうとして、駅員と向かい合っている。左手カウンター奥に駅員たちの事務室がある。ぼくのいる場所には二つの小さなテーブルがあり、照明の関係で一つは明るく、一つは暗い。ぼくは迷った末、暗い方のテーブルに着席する。そこにはぼくのではないリュックが置かれていて、中には書類が詰まっている。ぼくは駅員に提出するために書類を書く用紙がないかと探す。しかし、リュックから出てくるのは透かしの入った和紙やデザインされた紙ばかりで、ぼくが書類を書く白紙の紙はない。ぼくは駅員に「センスが悪いのばかりだ」と言う。
 女友達が待っているはずの待合室に行くと、彼女の「トイレに行くので荷物を見ていてくださいね」という声が聞こえる。部屋には手前と奥に四角いテーブルがあり、それぞれの両側にベンチがある。どちらもテーブルの上は鞄などの荷物でいっぱい。手前のテーブルには学生たちが座っている。
 二つのテーブルの荷物のうち、どちらかがぼくたちの旅立ちの荷物のはずだ。だが、どちらがそうだろうか? ぼくは分からないままに奥のテーブルの上の荷物を開けようとする。

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