2月1日の夢(編集会議)

 詩誌「黄金時代」の編集会議が始まるまで、まだ随分と間がある。のんびり出先で待っていると、いつのまにか居眠りをしたのだろう。時計は定刻の6時まであと10分を指している。会場はすぐ近くなのだが、タクシーを飛ばそうと思う。外に出ると、そこは岡のてっぺんで、四方はすべて下りの坂道だ。タクシーは何台も坂道を登ってくるが、すべて実車である。遠くから空車が走ってくるのを見て、駆け寄ると、ぼくの見間違いでそれは車ではなく人なのだった。
 なんとかタクシーをつかまえたらしく、ぼくは編集会議に出席している。メンバーは編集委員のOさんと印刷所兼出版社S堂の女性社長Cさんとぼくである。今回の特集はO氏の企画らしく、童話が掲載されている。ぼくはその校正を届けに、印刷を頼んでいるS堂に歩いて向かう。原稿料がわりに抱えていた切手を、ぼくはうっかり道路にすべてぶちまけてしまい、拾い直す。S堂に着くと、こちらにもCさんがいた。編集会議に戻ると、やはりCさんがいる。しかし、若々しくて痩せているから、こちらはきっとCさんの娘さんなのだろう。「切手は要らないと言われました。だから、この切手はすべてあなたの会社のものです」と、ぼくは同席していたD社のT専務に言う。

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