12月11日の夢(虎)

 劇場へ行く。客席は空席が沢山ある。だが、座ろうとすると、荷物が置いてあったりして、なかなか席につけないでいる。そこへどやどやと新しい観客たちが到着し、たちまち空席が埋まり始め、慌ててやっと席を確保する。
 いつのまにか、気づくと、ぼくは舞台の上にいて、そこで数人の観客とともに劇を見守っている。しばらくして、舞台の前方両側には柱があって、そこに立てば客席からぼくの姿が見えないですむことに気づき、左側の柱の裏に移動する。
 道路にリュックサックを置いたら、それが邪魔になったらしく、車が停車した。慌ててどかすと、車は走り出したが、それはチョコレート色の服を頭から足まですっぽりとかぶった一頭の虎だった。恐怖に足がすくむが、虎はそのまま通り過ぎていった。やれやれと胸をなでおろしていると、なんだか足もとの感触が変だ。見ると、おとなの猫から子猫までさまざまな猫で足の踏み場もないほどだ。それがみんなぼくにまとわりついて、餌をねだっている。しかたなく持っていた生クリームのケーキをみんな猫たちにあげてしまいう。やっとリュックを持ち上げると、いやに重い。リュックの中にも猫が何匹も入っているのだ。リュックを道路に叩きつけながら、「おまえをこのまま伊勢湾に放り込んでもいいんだぞ」と凄む。さらにもう一回叩きつける。

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