9月12日の夢(大波)

 テレビか映画の画面で記録映像を見ている。海面上昇で街に大波が打ち寄せているシーンだ。てっきり右から波が来るものと身構えていると、大波は左側の民家の屋根を越えてやってきた。次々とやってくる波に呑まれながらも、人々はそれを楽しんでいるようでもある。傘をさして、波とともにジャンプし、屋根に飛び上がる人もある。画面にかぶせて、坂本九が歌う地球温暖化へのプロテストソングが流れる。白人男性が「彼が歌ってくれているが、彼の歌は無力だ」と言う。
 地面が黒く肥沃に濡れている。中でひときわ真黒に湿って、底なしの泥沼のようにも見える場所があり、そのかたわらで人々が電車を待っている。ということは、ここは駅なのだろう。ぼくは黒い泥に足をのせてみる。ずるっと滑って足をとられそうだ。
 詩人のKMさんが奥さんと散歩をしながら、「ここに引っ越してきて、よかったと思う。だって、風景がそっくりなんだもの」と言う。あれっ、彼が元住んでいたところは海辺ではなかったっけ、ここは山の中なのに? と、画面がぐーっと上からの視点になり、2人の歩く前方に大きな水面が現れる。だが、それは海ではなく、四角い溜め池だ。そのほとりから二人はぼくのいる方にゆっくりと戻ってくる。

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