7月13日の夢(埋もれたピアノ)

 取材を急いでやらないと〆切に間に合わないのに、ちっとも取材先が決まらず、焦っています。それで、取材の夢ばかり見ています。
 休日なのに、今日は取材だ。東京郊外の基地のある町である。団地の建物の中に、ぼくをはじめ各マスコミの記者が沢山入っていく。いろいろな部屋に、いろいろな目的で取材をかけているらしい。廊下を進む。ドアが三分開きになっているのが、ぼくの取材先の家だ。
 中に入ると、黒板にチョークで何か書きながら、男の先生が一人の女の子に授業をしている。同行したカメラマンがそれを撮影するが、どうもぼくらに協力的な雰囲気ではない。第一、「ピアノの本」の取材なのに、ピアノが見当たらないのはどういうわけだ? 聞いてみると、ピアノは二台あるが、一台は殆ど使っていないという。使っている方のピアノも、部屋の家具の山の中に埋もれている。ぼくはそのピアノを一生懸命掘り出す。背の低いコンソール型のピアノだった。

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