5月20日の夢(会社の改築)

 会社のビルを改築して、もっと大きくすることになった。改築工事をしながら、その中で仕事もしているため、どの部門がどのフロアにいるのかがよく分からない。
 デスクの内線電話が鳴り、デザイナーのSくんから仕事のことで質問をしてきた。実際に彼の席に行って、話をした方がいいだろうと思い、エレベーターに乗り込む。そのエレベーターは動き出したが、ドアが閉まらない。外の緑豊かな初夏の景色がよく見える。このビルはとても見晴らしがいいところにあるのだと再発見する。
 Sくんのいるはずの三階へ行ってみるが、彼のデスクは見あたらない。工事のため、四階あたりへ引っ越したのだろうか。もう一つ上の階に上ってみる。その廊下にはマッキントッシュ・コンピューターの高級機種が据えられている。外国へ行った人から、預かってここに置かれているのだ。もう定年退職したはずのM重役とK会長とがコンピューターのスイッチを入れる。コンピューターには昔のSF映画に出てくるマシンのように、曲がりくねった長いガラスの円筒が付いていて、その中を煙と火花のようなものがかっこよく走っていく。なんて、美しいんだろう。
 しかし、見とれているわけにはいかない。腕時計を見ると、もう夜の7時過ぎだ。遅くとも8時には会社を出たいので、その前にSくんを見つけなくてはいけない。もしかしたらデザインセクションは改築中のビルから、外のマンションに別室を借りて移ったのかもしれないと思う。
 ぼくはそばにいる人をつかまえて、「Iカメラマンは見つかった?」と尋ねる。すると、ぼくの目の前に背が高くてやせた男がいて、なぜかセーターのようなもので顔を隠して立っている。みんなはその人を指さして、「これがIさんだよ」と言う。その人も顔を隠したまま、「Iです」とにこやかに言う。確かにその声はIさんだ。だが、なぜ顔を隠したままなのだろう。ぼくは途方に暮れる。

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