4月5日の夢(処刑される)

 木造の古くて薄暗い感じの部屋。何かの研究所らしい。もうかなり夜遅くで、ぼくはその床に布団を敷こうとしている。すると偉い人が部下に案内されてやってきて、椅子に座り、ぼくに「もうじきイナミチが来て、エレクトーンを弾きますから」と言う。ぼくは「イナミチ」という女性がやってくるのだと思い、心がときめく。
 廊下に出る。ここにも布団を敷かなければならない。しかし、暗いので電気をつけようとスイッチを押すが、電気はつかない。電球がゆるんでいるのではないかと確かめるが、そんな様子もない。「廊下の電気はどうしたんだ?!」と大声で叫ぶが、あたりはしんとして誰も答えない。何度も何度も「電気はどうしたんだ」と叫ぶが、声がかすれて、うまく叫べない。廊下に母の亡霊のようなものが、ぼーっと立っているのが見える。
 夜の舗道。ぼくと少年(といっても、若い男という感じ)が大きな体格の男にこれから処刑されようとしていて、命乞いをしている。しかし、聞き入れてもらえそうにないので、少年は諦めて、ぼくに「じゃあ、こいつの家へ行こう」と言う。そこで処刑されるのだろうか。特に恐怖感はない。ぼくは頭から赤い毛布をすっぽりとかぶる。「その方が(処刑される人間)らしいよ」と、少年がぼくに言う。

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