2月12日の夢(耳の立つ少年)

 ぼくの編集する雑誌のレイアウトを新しく頼むことにしたのは、まだ小学生の少年だった。もう今日は8日だから、早く頼まないと入稿が遅くなってしまうかもしれない。なぜか会社を出て、外の公衆電話から電話する。電話に出た少年は「明日の朝7時に会いましょう」と言う。早起きの苦手のぼくは「それはいくらなんでも早すぎる。全部の原稿をまとめて渡すから、明後日の11時では?」と返す。いつのまにか少年はぼくの前に立っている。長い耳をしていて、その上端が折れ曲がっていたのが突然ぴんと立つ。「**(覚えていない)すると、耳が立つんですよね」と言う。「知ってますか? Nさんの耳も立つんですよ」と少年はほほえむ。「ふうん? Nさんの耳が立ったら、面白いね」と、ぼくも笑う。

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