10月24日の夢(哲学教師)

 学校で哲学の講義を受けている。ぼくの席は教室の一番窓際で、隣に座っているのは妻だ。教師はある哲学の言説を取り上げ、それに対して学生たちの意見を求める。ぼくは言いたい意見があり、発言したいと思うが、妻の意見も聴きたい。そこで、教師に妻を指さしてみせるが、教師はそれに気づかず、講義は終わりになる。
 休憩時間に妻と共に廊下に出て、教師と話す。妻はいつのまにか別の女性になり、しかも次から次へと別の女性の顔に変わっていく。そばのテーブルに段ボール製の小さなハンドバッグのようなものが置いてある。教師は妻、いや妻ではない女性に「あなたが作ったの?」と尋ねる。彼女はぼくを指さす。ぼくは謙遜して「先生のご本にあった通りに作ったのですが、不器用でして」と言う。教師はにべもなく「うん。下手だね」と言う。

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10月21日の夢(演劇公演)

 ぼくの台本でお芝居を上演することになった。ぼくは不安でどきどきしている。早速役者たちが集まり、2つの部屋の境を取り払って公演の準備が始まった。役者たちは手分けして、必要なものを買い出しに向かう。「〇〇布はないかな? あれを身にまとうと感じがいいんだけど」などと、いろいろなアイデアもどんどん出される。
 やがて買い出しに行った役者たちが車で荷物を運び入れ始めた。彼らはぼくを「先生、先生」と呼び、演出や細かいセリフを台本に書き足していく。意外にも沢山の役者たちが自主的にぼくを信頼し、この公演を立派なものにしようと力を尽くしてくれることに、ぼくは驚く。

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10月16日の夢(校内探検)

 ぼくは中学生らしい。一人の同級生の少女とこれから校内探検に出発しようとしている。学校という空間は未知の暗黒迷宮なのだから。ぼくらの前に探検に出発した別の男子生徒と女子生徒のペアが校内を進んでいく足音が校内放送のスピーカーから聞こえてくる。それを耳にしたとたん、ぼくの相棒の少女は「どうして? どうしてあの人たちはあんなふうに出発できるの?!」と叫び始める。ぼくは彼女の取り乱し方を見て、おろおろする。「きみは、あの人たちが目的地を知っていると思っているの?」と尋ねてみるが、彼女は「違うわ」と首を振るばかりで、そこを動こうとしない。
 タクシーの助手席に乗っている。道の左側に車が駐車していて、右側には障害物があり、通り抜けられない。すると、運転手はいきなりタクシーを障害物に突っ込ませて、無理やりそれを押しのける。車以外の障害物が道路にある場合は、そうやって排除してよい規則なのだ。だが、排除した障害物の中に隠されていたコンクリートブロックが崩れて、助手席側のボディにドカドカと当たる。ぼくは「しまった! 凹んだだろうか」と叫ぶが、どうやらたいしたことはなさそうだ。

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10月15日の夢(S社のM)

 ぼくはS社の社員で重役のМのところに昼食のパンを届けに行く準備をしている。そのパンを試食しているうちに、おいしくて、はっと気づくと半分以上のパンを食べてしまった。やばい。残ったパンをトレイに並べ直してみると、なんとか皿一杯という感じになった。ほっとして、部屋の真ん中を仕切る衝立の向こうで待つМのところに持っていき、「お待たせしました。少しお相伴してしまいましたが」と言う。Мは無表情な冷たい顔でガスコンロにフライパンをかざしている。どうやらパンを温めるつもりで、さっきからそうしていたらしい。「こうやってパンはフライパンに載せ、蓋をして温めるのが一番おいしく食べられるのだ。よくレストランでパンがまずいのをシェフのせいにするやつがいるが、けしからんよ」と居丈高にぼくに言う。そこへ一仕事終えた若い社員たちがどやどやと階下から上がってきて、すっかり心服した顔でМの周囲を取り囲む。ぼくはそろそろと後ずさりしながら「そうですね」と営業笑いをする。あいかわらずМのこごとは続くが、ぼくは社員たちの輪から一人抜け出すことができた。

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10月14日の夢(最後の生徒)

 今日は学校でぼくたち生徒全員が映画館に行かせられる日だ。そのための準備学習の集まりがあり、ぼく以外の生徒は全員それに出席したが、ぼくは一人教室に残って弁当を食べ続けている。それを見て担任の男性教師が「おまえだけ行かなくていいのだな」と言う。ぼくは反抗的に「ええ、いいですよ」と答える。
 ぼくは弁当箱を2つ持っていて、一つを食べ終わり、2つ目に移ったところで、「なにも2つとも食べなくてもいいのじゃないか」と思い直し、弁当をしまう。そして担任に「ぼくも行きます」と言う。
 その前にトイレへ行っておこう。気持ちよく用を足していると、見回りの教師が来た。見つかってはまずい。ぼくは最後まで用を足せないまま、身を隠して、床に腹ばいになる。そのため服が自分の尿で塗れてしまい、おまけに教師にも見つかってしまう。「最後の生徒がいないぞー!」と叫んでいた彼は、「最後の生徒」であるぼくが見つかってうれしそうだ。「おお、おまえが最後か」とにこやかに声をかけてくる。ぼくは隠れ場所から出て、映画館に向かうことにするが、みんなと一緒にバスに乗ると、服の穢れが見つかってしまうので、徒歩で行くことにする。映画館まで走っていくが、途中で道に迷ってしまう。

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10月13日の夢(第二の地上)

 ビルの一階に新しい住居を借りた。そこから不動産屋の男と友人の三人でエレベーターに乗る。エレベーターとホールの間は一枚の総ガラスになっている。どちらが内でどちらが外か分かりにくい。せっかく乗っていたのに、降りて向こう側へ行ってしまう人や、「乗りなさい」と声をかけても恐れて乗ってこない老人もいる。
 結局、ぼくたち三人だけでエレベーターは上昇を開始する。随分ゆっくりだ。目指すのはぼくの自宅の第二の居室がある十一階。そのフロアに到達すると、エレベーターはガタンと激しく揺れて止まり、そこから水平に横移動する。さあ十一階だ。
 降りると、そこは空中ではなく、そこにも地面があった。ちゃんと街があり、路面電車や車が賑やかに行きかっている。「これは山をくりぬいて作ったビルだからね」と、ぼくは説明する。しかし、似たようなドアがあって、どちらがぼくの居室か分からない。鍵を持ってうろうろしていると、不動産屋が「両方ともあなたの家ですよ。二つ隣り合わせの部屋をおとりしたんです」と言う。そうか。これからぼくはこの二つのフロアを一階と二階のようにして暮らしていくのだ。

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10月12日の夢(青い封筒)

 トイレに行く。トイレは畑で、おばさんが一人掃除をしている。真ん中に青くて大きな封筒が口を開けたまま、土に差してある。これが便器だろう。しかし、用を足し始めるとみるみるいっぱいになり、溢れそうになるので慌てる。なんとか最悪の事態は回避できたが、どうもこの封筒はおばさんの大切なものだったらしい。
 ぼくはおばさんのすきを見て、封筒をかっさらい、捨て場を探しに行く。街の中はガードマンの目が光っていて、なかなかいいところがない。その警戒をくぐって、一つの路地に入る。そこには全く人けがなく、道路には丈の高い雑草が生い茂っているのに、周囲は立派な住宅が建ち並んでいる。まるで死の街だ。しばらく歩くと、ある境界を越えたとたん、世界がぱっと夜のように暗くなる。ぼくは丈高い雑草の中に青い封筒を隠し、逆戻りをしてガードマンの目をかすめ、再びさっきのおばさんの畑に戻る。
 さらに会社に戻る。よく見ると、ぼくの着ている服には汚れや傷がいっぱいついている。自分がしてきたことを社員たちに嗅ぎつかれるのではないかと心配になる。

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10月11日の夢(試験)

 学校でテストを受ける。絵をたくさん描かせられる。不器用なので、うまく描けない。しばらくして、ようやくうまく描ける方法を見つけ、すべての課題を描きなおそうとして腕時計を見ると、もう試験時間の終わりに近づいている。描きなおす間もなくついに終了。試験官の教師がチェックに回ってくる。描いた絵はすべて本物に変わっている。編み物や料理など、ぼくの苦手なものばかりだ。ぼくの作品としてはそれなりに形がついていて、まあまあの出来だと思うが、オムライスのはずがどう見てもハンバーグなのは、いくらなんでも許されないだろうか。案の定、先生はぼくの作品すべてを酷評する。「ぼくは手先が不器用なんですよー」と、ぼくは苦笑いしながら弁解につとめる。

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10月9日の夢(気象予報士のお姉さん)

 気象予報会社へ取材に行く。二階で応対してくれた予報士のお姉さんは目が大きくてとてもかわいらしい。彼女はカードをぼくに見せ、「ここの灯台にいる男性に尋ねると詳しく教えてくれますよ」と言う。「今から行かれますか」とすぐにも紹介の電話をかけそうなので、ぼくは「ええ、できるだけ早く」と答を濁す。そこへ妻がやってきた。美しいお姉さんにちょっと嫉妬している様子だ。お姉さんは急にそれまでの他人行儀な様子をやめて、「一色さん、あたし、歯が痛い」と頬を押さえて訴える。「親知らずですか」と聞くと、そうだという。「それならいい歯医者があります。でも、会社に診察券を置いてきてしまったので、戻ったら電話しますよ」と答えて、妻とともに階下へ降りる。
 玄関はいつのまにかお客でいっぱいで、沢山の靴で足の踏み場もない。いくら探しても自分の靴が見つからない。けれど、どうせこれは夢なんだから、いいやと思う。
 ともかく外へ出て、港から船に乗る。着いたところは四国の海岸の街だ。中年の男がバスから降り、一人で選挙演説を始める。地上には全く人がいないのに、建物の二階以上の窓やベランダには沢山の人がいて、「頑張れ」などと応援を始める。人だけでなく、何頭もの馬もてんでに窓から首を出す。ぼくは妻に「ほら、馬もいるよ」と指をさして教える。
 道路に長机を出して、その男性と先ほどのお姉さんが並んで座り、選挙運動はさらに熱を帯びる。お姉さんはギターの弾き語りで、歌い始める。机の上には二つの装置があって、右の装置を押すと「もっとやれ」という合図。左の装置を押すと「やめろ」という観客の意思表示になる。妻はつかつかと出て行って、ためらわず左の装置を押す。しかたなくお姉さんは歌をやめるが、頬には悔し涙が流れている。
 翌日、妻は街角でぼくに「今日は午前と午後に行くところがあるから、その間に二時間ほど昼寝しましょう。何人ぐらい入れる部屋があるかしらね」と言う。ぼくは「どこの街で?」と尋ねる。妻はちょっと首をかしげて考え、「でも、あのお姉さんはあれから熱が出ちゃったから、イベントの一つは中止になるかもしれないわね」と答える。
 それからぼくらはぼくが昔一人で住んだことのある古いアパートの部屋を訪ねる。大家のおばさんがちょうど掃除をしているところだったが、構わず入り込む。ぼくはベッドの上をのそのそ歩き、妻は窓から道路に降りて、そこにある書棚を点検する。書棚は四つあり、どれにも結婚披露宴の紅白の式次第がぎっしりと詰まっている。ぼくは妻に「向こうの二列はぼくのじゃないよ。手前の二列だけがぼくのだよ」と教える。

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10月8日の夢(余興大会)

 岡山のラーメン屋で食事をしていると、突如お客による余興大会が行われることになる。一人の男性客が店主から指名されて、前に出ていく。彼は「じゃ、お手近な6人」と言って、6人の客を前へ手招きする。その中にぼくも入っている。ぼくはどんぶりの中にあと一すくいの麺を残していたが、しかたなくそれを置いて前へ出ていく。
 彼は即興のコントをやると言う。台本はなく、彼の言う言葉をヒントに自由にしゃべればよいのだ。ぼくはその言葉からどんどん連想したものをしゃべっていくと、意外にもそれが客たちに大受けする。他の客たちの隠し芸も演じられ、最後に司会者が優勝者を発表する。四角く組み立てられたミニレールのような列車の玩具が走りながら点灯すると、それが優勝の合図だ。なんと、ぼくのチームが優勝してしまった。他の5名は喜んで前へまた出ていくが、ぼくだけ出遅れたので遠慮して座ったままでいると、手招きされて呼び出される。美しい女性が賞品を手渡してくれる。彼女は2匹の犬を抱えている。左の犬は生きている本物の犬だが、右の犬は人形で、ぼくはその人形を貰う。だが、人形とはいえ、ぼくの顔をぺろぺろなめまわして本物そっくりだ。嬉しくなって犬を抱え、宿に帰る。だが、ぼくが自慢するその犬の人形は宿に入ったとたん、ぼく以外の誰にも見えなくなってしまう。
 さっきの美人とともに本社に向かう。本社の周りは数階建てのビルの上まで届くものすごい砂丘だ。難儀をして登りながら、前回来たときよりさらに砂丘が高くなったなと思う。

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