9月20日の夢(人生相談)

 詩のイベントをうとうとしながら客席で見ている。姿勢を変えて、もう一眠りしようとしたとき、背の高い若い男性に「すみません。一色さんですね。相談があるのですが」と、会場の外に連れ出される。あと一人でプログラムは終了する、というのに。ぼくらが出ていくのを詩人のH氏がけげんな顔付きで見送る。
 ロビーに出るには自動ドアがあるのだが、男性はあえてそれを通らず、一番手前のガラス戸を無理に開ける。そして、ファストフードの店の丸テーブルの席を「ここでいいですか」と、ぼくに勧める。そして、なぜか別の場所から椅子を運んでくるのだが、そのために後から来た外国人の男性の進路がさえぎられて通れなくなり、ぼくははらはらする。

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9月16日の夢(階段のない二階)

 妻と外国旅行に行く。旅行社のツアーだが、旅程の前半は既に行ったことのある場所なので参加せず、途中の列車の駅から合流することにする。
 ホームの端で列車を待っている。左側に来た列車はホームいっぱいに停まった。一方、ぼくらが乗るはずの列車はホームの向こう半分にしか止まらない、短い列車だった。ぼくと妻は慌ててホームを走り、ようやく発車寸前に乗り込む。
 車内は豪華なラウンジのような雰囲気で、乗客は日本人ばかりだ。
 さて、旅行先のアメリカに着いた。慌てて乗ったので、いろんなものを忘れてきた。ネームプレートを付けた帽子がない。レストランの二階に階段でもエレベーターでもない不思議な仕組みを使って上がる。だが、二階の部屋から出ようとすると、鍵が開かない。忘れてきたプレート付き帽子がないと、鍵が開かないのだ。
 やっと開けてもらい、下へ降りようとするが、階段がないので、降り方が分からない。「左右に並ぶ二本の金属の棒を両手でつかめば、自然に降りられるよ」と男性が教えてくれる。ぼくが棒をつかむと、男性は空中にふわっと浮かび上がり、ぼくを抱いていっしょに降りようとする。ところが、ぼくは荷物を持っているので、想像以上に重かったらしい。「うわあ、重い。あなた、荷物いっぱい持っているでしょ」と男性は叫ぶ。これでは二人とも墜落してしまいそうだ。
 ようやく日本に帰国し、ホテルで始まる詩の会合を待っている。控室で一人待っているが、誰も来ない。ふと奥のドアを見ると「S社様控室」と書いてある。まずい。ここはライバル他社の控室じゃないか。慌ててぼくは妻を探してロビーに飛び出す。壁の時計を見ると、まだ三時過ぎだ、会合は夜だから、まだ随分早い。誰もいないわけだ。

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9月10日の夢(6万円札)

 定年退職の日が来た。妻といっしょに会社のみんなに花束をもらって、拍手に見送られて会社を出た。これでもう永遠にこの会社に出社することはないのだ。
 ところが翌日も会社に行き、今は空席になった自分の席に座っている。もちろんパソコンもなければ、仕事もないから、全く退屈なのだが、どうせ空席なので、皆も黙認してくれている。こんなことはやめて明日からは家にいればよいのだろうか。
 旅館の支払いをしなくてはいけない。一度玄関を出てから、また戻って「すみません」とおかみを呼び、お勘定を頼むと、おかみは「2階のお部屋の方ですね。5万円かなあ」と、曖昧な言い方をする。6万円と聞いていたのに、1万円安い。ぼくは反射的に6万円札を1枚おかみに渡す。彼女がごそごそとお釣りを探すのを見ながら、ぼくは「お釣りはいいよ」と言うべきか、せめて、「これはよくしてもらったお礼だから取っておいて」と言って、5千円チップをあげるべきかなあと悩み、財布をあけて千円札の数を数えはじめる。

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9月9日の夢(新聞の中の3万円)

 新聞を読もうとして開く。映画の観客へのプレゼント企画の記事が載っているからだ。最近、パリのオペラ座を舞台にした映画がつくられた。しかし、映画ではオペラ座ではなくオペリ座という名前になっている。その公開記念にオペラ座が分割されて、抽選で観客に当たるのだという。
 ところが開いた新聞の中に1万円札が三枚入っていて、はらりと膝に落ちた。妻に「新聞の中に3万円入っていたよ」と渡そうとするが、妻は受け取ってくれない。なぜ新聞に3万円入っていたのだろうか。昔、女性占い師のHさんから3万円の入った新聞を貰ったことがあったが、あれをずっと入れっぱなしにしていたのだろうか。

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9月6日の夢(終戦直後)

 今は終戦直後の混乱期だ。生き残った人は生活するのに必死だし、生きているのか死んでいるのか消息不明の人も多い。
 新幹線から浜松駅に降り立つと、詩人のN氏が改札の周りで雑用係をしている。彼も生きるのに必死なのだ。その点、ぼくは大きな会社に入社できたので、今日からもう夏休みに入れる。わが身の幸せを感じる。会社に戻ると、みんなもう休暇に入ったらしく、がらんとしているが、暗い部屋の中で二人の女性がすやすや寝入っている。一人は堀北真希ちゃんだ。このまま鍵をかけて退社するわけにもいかず、どうしたものかと思案する。とりあえず電気をぱっと点けてみる。二人は一斉に目を覚ました。やれやれ。
 街に出る。女性詩人のAさんとHさんが、消息不明で死んだものとあきらめていたIさんが生きていたとわかり、涙を流して喜んでいる。ぼくも感激して大泣きする。感激したら地面から足が離れ、空中浮揚してしまった。

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9月2日の夢(3人の芸人)

 地方の電気店がオープンしたので、カメラを持って取材に行ってこいと編集長に指示される。
 持たされたカメラの使い方がよく分からないが、とにかく若主人の写真が撮れればいいと思う。ぼくはどんどん店内に入っていくが、これでは近すぎて店の全貌を一画面で収められない。そう気づいて、急いで店の外に出る。
 ところが、ムービーカメラが回っているのに気づかず、その前を横切ってしまったため、テレビクルーから「あーあ」と言われてしまい、険悪な雰囲気になる。
 店内からバスに乗って、オープニングの記念ゲストたちが出てきた。笑福亭鶴瓶など3人のお笑い芸人が乗っている。ぼくがカメラを向けると、彼らはにこやかな表情になる。よし。この方法で雰囲気を解きほぐそう。ぼくは次々とみんなに向けてカメラを向け、シャッターを押していく。

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8月28日の夢(砂利でできた本)

 編集部で原稿を書いている。ただし、書いているページは紙でなく、砂利だ。ところが、砂利というより小石が敷き詰められたページがあり、ここには細かい字が書きこめない。困ったな、と思い、社長夫妻を呼ぶ。ところが、やってきたのは社長によく似ているがちょっと違う人たちばかりだ。これらの人たちは社長の姉妹やお母さんなのだろうか。

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8月22日の夢(スターを夢見る仔馬)

 ゆるいカーブになった地下トンネル。出口は見えない。車が行きかう左右に歩道がある。
 左側の歩道をこちらから男が白い仔馬を連れて歩いていく。仔馬に「いずれおまえはスターになるんだ」と言い聞かせながら。すると、向こうから同じ歩道を大きな白い馬が別の男に連れられてやってくる。鬣もいかにもスターのように刈りそろえられ、前足を両方揃えて前進しては、次に後足を揃えて前に出すというとても優雅な歩き方をしている。仔馬もいずれこの白い馬のようなスターになるのだ。二人と2匹は黙ったまま、静かにすれ違う。

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8月20日の夢(大洪水)

 ぼくはホテルに事務職員として勤めている。1階のオフィスから2階に上がり、女性社長にホテルの案内リーフレットのラフを見せに行く。終わって、原稿を点検してみると、使用する予定の写真がない。失くしてしまったらしい。おまけにホテルは改装中で、一階と二階の間の床にコンクリートが流し込まれたばかりだ。ヘルメットをかぶった男性作業員たちに、ぼくは足止めされてしまう。二階には女性事務員もいたが、ぼくらはここから一晩降りることができなくなってしまった。
 翌朝、降りようとして、驚く。大洪水で一階が浸水し、二階も床上まで水が来ている。それでも郵便配達は郵便を届けに来るし、予約客も一人もキャンセルすることなく、来館してくれた。今のところ、お客の全員を個室に案内できるという。
 従業員は昨日から徹夜になっていたが、暗くなってようやく解散命令が出た。ぼくも帰宅しようとするが、流されてしまったらしく、靴がない。靴下のまま真っ暗な泥水の中にそろそろと踏み出してみるが、とても進めそうにない。あきらめてホテルに引き返し、妻に携帯でSOSをする。

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8月19日の夢(雪山)

 海外アーティストの演劇公演の取材に行く。会場は雪山にあるホテルだ。少し離れて見守っていると、S社のFさんが読者を案内してやってきた。Fさんは演劇に詳しく、評論活動もしているのだが、今日は編集者としてみんなの後ろからにこにこと見守っている。彼らの姿が消えてから、ぼくは雪の上を歩いて、ホテルに近づく。雪はそこここに丸いお椀のようにうず高く積もっているが、少しも冷たさを感じさせない。そこへ一人の男性が現れ、雪の上を歩き、ホテルへ窓から入れないものかと、サッシをガタガタと揺らしている。なんて横着なやつだ、と思う。

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