5月6日の夢(ヒロシマ)

 工場で働いている初老の同僚が辞めるという。彼は僕らに向けて一つの言葉を遺していった。それは何かの重大な事件を解き明かす鍵になる言葉だ。ぼくらは急いで警察署に向かった。途中で登園途中の幼稚園児たちも一緒になり、みんなで警察署の階段をドヤドヤ登ろうとするが、あまりに人数が多過ぎておしくらまんじゅうになり、ぼくは階段をのぼれない。邪魔な幼稚園児を押し除け、同僚に引っ張り上げてもらい、やっと二階に到達する。

 そこは工場の二階にある事務所だった。ぼくはそこで同僚の遺した言葉をパソコンで検索しようとする。その言葉は「ヒロシマ」のはずだった。いや、別の言葉だったような気もする。しかし検索しようとすると、ぼくのパソコンが消えている。ほかの同僚のパソコンを借りようとするが、事務所の中の全てのパソコンがなくなっている。ぼくはみんなに「ぼくのパソコンはどこ?」と尋ねるが、誰も答えることができない。

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