11月5日の夢(はぐれる)

 秋晴れの空の下を女友達と二人で歩いている。ぼくは自分の肩あたりまであるキャスター付きの大きなスーツケース。女友達は軽くて小さなバッグを持っている。左に曲がるとエスカレーターがあり、乗るには改札を通らなければいけない。ぼくはパスモをかざそうとするが、そうではなかった。左の壁にコインロッカーのような、大小たくさんの四角い凹みがあり、そこに荷物を押し込んで扉を閉め、消毒してもらうのだ。女友達は簡単にパスして、先に行ってしまった。だが、ぼくの荷物は巨大で重い。なんとか持ち上げて、中に入れ、扉を閉めるが、少し隙間が空いてしまう。そこからシューッと噴霧器のように、白い消毒液が空にまき散らされる。思わず目をそむける。消毒が終わったところで、スーツケースを取り出し、女友達の後を追う。岡の上の広い道路に出る。うららかな秋空の下を車がスピードを上げて行きかっている。しかし、女友達の姿はない。ふと見ると、スーツケースの一部が点滅している。何かのボタンらしい。押すと、女友達の声が聞こえてくる。彼女の声は不機嫌そうだ。一瞬、留守番電話の声かと思ったが、そうではなく生声である。ぼくは彼女が「どこにいるのか」と聞き出そうとするが、ぼくの声は彼女に聞こえていないのかもしれない。

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