3月19日の夢(昔の恋人)

 今日は出張明けのお疲れ休みの日だ。会社に行かなくてよいので、一日外をぶらぶらする計画を立てる。午前中新宿の街をぶらぶらし、お昼頃から映画を見ようと思う。
 公園の片隅にいくつかテーブルと椅子が置かれている場所がある。そこにおかっぱ頭の女性が座っている。若いとき恋仲だったTだ。しばらく同じテーブルに向き合って座るが、二人とも相手に話しかけようとはしない。
 そこを離れてまた街をぶらつく。それから同じ公園に戻ると、まだTが座っている。彼女がバスに乗ったので、ぼくも乗り込む。窓から新宿の街を眺める。映画館のビルの一階にファストフードの店があり、そこで小学生の少年がサラダのようなものを載せた小皿を、メイド服姿の女店員に差し出す。すると、女店員は黙って、皿の上にビーフステーキを載せて返す。
 そんな風景を見ていて、ふとバスの車内に目を戻すと、Tがいない。降りてしまったのだ。慌てて窓からブルーのワンピースを着た彼女の姿を探すが、歩いているのは青い浴衣を着た少女たちばかりだ。
 ぼくもバスを降りる。もう映画を見てもしかたがないので、早く帰宅しようと思う。ぼくは電動車椅子に乗る。小学校の教室にある木造の椅子のような車椅子だ。駅に近づいた。駅前広場に行くには急な坂道を登らなければならないので、車椅子を降り、押して歩く。駅前広場には車椅子の駐車スペースがあるはずだ。
 だが、駅前広場は開架式の図書館のように書棚がいくつも並んでいるばかりで、車椅子の駐車場はない。さらに奥まで車椅子を押していくと、広場の壁際に傘置き場があった。車椅子を折り畳むと、ちょうど蝙蝠傘のような形になるので、そこへ折り畳んだ車椅子を立てかける。これなら目立たないから、誰かから文句を言われる心配もないだろう。

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