10月22日の夢(殺意)

 忌野清志郎が井上陽水の「私の心は夏もよう」という歌(そんな歌ありましたっけ?)をピアノの弾き語りで歌っているのをラジオで聴いている。あるところはシャウトし、あるところは感情をたっぷりこめて、聴かせる。とても素晴らしいボーカルで、これはきっと何度かテイク録ったものを編集したのに違いないと思う。聴いているうちに、ぼくは感極まって泣き始める。しかし、涙は流れない。
 部屋で妻と二人で書き物をしていると、ドアが突然開き、吹いてきた風で書類が飛ばされる。外を通りがかった男がそれを拾ってくれる。しかし、それを無視してぼくらが仕事を続けたため、怒った男はいきなり包丁を取りだして、ぼくに襲いかかり、殺意をあらわにする。ぼくはその包丁を取り上げ、何回か彼に対して突き刺す真似をするうち、本当に彼を刺してしまう。そうなると、もう止まらない。ぼくは「こうしてやった方が楽だろう」とうそぶきながら、男の頸動脈に包丁をぶすぶすと突き立て、切り裂く。彼が断末魔のあえぎをもらすのが、手に感じられる。だが、傷口から血は一滴も流れない。

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