4月25日の夢(悲しき王子)

 ぼくはこの国の王子だ。めでたく妻を迎えることができ、海外に新婚旅行に行くことになる。だが、経費節減のため一般のツアーに組み入れての旅行である。しかも空港で飛行機に乗り遅れてしまい、新妻だけが一人で旅に出た。一週間ほどぼくは国内で待つしかないのだという。しかたがないので勤務先の居酒屋に戻り、皿洗いなどの仕事をぼんやりこなす。店長だろうか、眼鏡の男性がぼくを睨むように見ている。
 ようやく妻が旅行から戻ってくる日になり、ぼくは迎えに行こうと路線バスに乗る。バスの中は広い。一人席が劇場のように沢山あり、中南米系のハーフの女性たちが何人か乗ってくる。海外から働きに来ている人たちだろうか。

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4月23日の夢(シェルター)

 核戦争なのか災害なのか、巨大なシェルターの内部に沢山の人といる。その中でぼくは女友達といちゃついたりする。だが、ぼくらに関心を払うような人は誰もいない。シェルターを奥まで歩くと、二つのドアが左右に並んでいる。その右側のドアを開けると、外は雪がしんしんと降り積もっている。先ほど正面の入り口から入ったときは春だったのに。
 正面まで戻ると、大きなトレイに載せられた食事が運ばれてくる。最初の人が運んできたのは卵料理。二人目の人はまた別の料理を運んでくる。ぼくは卵料理の皿を手にする。
 慰問コンサートが開かれるというので会場に向かう。シェルターの中は迷路のようで、みんなてんでに歩いていく。ぼくはみんなと違う、少し上り坂の通路を進む。すると慰問会の会場の天井裏に出てしまった。眼下に観客が立ち見しているのが見え、天井裏から人々が手をついて次々と飛び降りる。最後の順番になったぼくも天井板に手をついて、先に降りた男性に「ぼくも降ろしてください」と言うが、彼は悪意のある顔で「だめだ」と答える。だが、ぼくは無視して飛び降りる。幸い、それほどの高さではなく、無事に着地できた。慰問のコンサートということだが、舞台では何も行われていない。そこへ中年の女性がやってきて、ぼくに厚紙を丸めたようなものを手渡し、「これはあんたが書いたものだけれど、間違いがあるわね」と言う。しかし、それは明らかにぼくが書いたものではないので、彼女にそう答える。そうしながら、ぼくはこれを夢だと認識し、懸命に夢日記を書き続ける。
 
 ぼくは自宅のあるマンションの手前の交差点を渡ろうとしている。いつのまにか左手のビルにガラス張りのスタジオがあり、そこから地域FMが若者たちによって放送されている。放送の内容は明らかにヘイトスピーチだ。いつのまにか日本はこんないやな国になってしまったのだなと暗然とする。

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4月18日の夢(道路上の展示会)

 知人の奥さんが道路わきで昔の生活用具を展示しているというので、歩いて見に行く。車が渋滞する道路の舗道に並べられた展示品の内、とりわけ目をひくのは戦闘機の部品にも使われているという不思議な機械だ。奥さんは渋滞中の車の中からそれらの解説をしてくれる。
 展示を見ながら道路を進むと、道路は岡の頂上に出た。その向こうはパノラマのように眼下に田園地帯の風景が広がっていて、真ん中を一本の川が流れているのも見える。道路はそこから麓まで続いていて、豆粒のように小さく見える車が坂を登ってくる。そのとき突然どこからか「一色さーん!」と呼びかけられた気がする。見ると、道路の反対側の舗道はこちらより一段低くなっていて、そこに若い男女の同僚たちが7~8人並んでいる。彼らはぼくの方に渡ってこようと、道路を横断し始めたところだ。

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4月14日の夢(70周年記念事業)

会社でクライアントの企業の創立70周年事業の仕事をしていると、不意に窓ガラスの隙間から、黒いタオルのようなものが飛び込んでくる。びっくりしていると、皆が「投げ返せ」と言うので、窓の外に力いっぱい投げ返す。
道に交通事故を起こした車が立ち往生している。自動車なのだが、外観は皇太子夫妻が結婚したときに乗った馬車とそっくり。運転していた女性が血だらけで、ぐったりしている。女性の夫らしい人がそれを見て激怒している。ぼくはその情景を見ていただけなのに、手から血が流れ出した血がボウルにいっぱいになるほど溜まっている。
クライアントに連絡をとろうと、エレベーター前のロビーの電話機を取る。同僚のМ氏が「切符を買ってあげるよ」と言ってくれるが、うまく行かない。オフィスに戻って、電話しようとするが、クライアントは何という部署にいるのだったか、そもそもぼくの勤めている会社は最近社名を変更したようだが、何という社名だったか、ぼくは何も思い出せない。しかたなく受話器を置くと、ぼくが電話をかけていたのは黄色に塗られた公衆電話だった。デスクの上にはさまざまな種類の電話が乱雑に置かれている。ぼくは「この70周年事業の仕事の責任者はそもそも誰なのか」と、上司に尋ねようとする。

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4月6日の夢(吊るされた大海老)

 今日は東京郊外の町にある楽器店の取材に行く日だ。だが、行き方が分からない。ラッシュの駅でまごついていると、会社の同僚の男性が通りかかった。しかし、彼はぼくに目もくれずに行ってしまう。次に女性の同僚がやってきた。彼女について、ぼくは目指す町に到着することができた。
 着いてみると、町の大通りは既に報道陣でいっぱいだ。通りの両側にレジャーシートみたいなものを敷き、そこに各社の記者が座り込んでいる。まるでお花見のようだが、だが桜は見えず町は暗い。突然、通りの反対側の街路樹の上に登って、男が騒ぎ始めた。かたわらの他社の記者が「こないだも詩人のAが変なことして騒いで大変だったよ」と言う。Aは若手詩人として70年代に注目されたが、今も元気にそんなパフォーマンスをしているのかとびっくりする。
 取材を終えて、帰宅の途中、道路を競走するように激走する2台の車に会う。2台とも泥のようなものを巻き込んで走っているが、幸いにしてぼくの近くには来ない。
 自宅に近づくと、道の向こうから石つぶてが飛んで来て、外国人などが一斉に逃げてくる。誰かがいたずらに石を投げているらしい。ぼくは逃げずに前進して、他の通行人と共に建物の一つに身を隠す。そのロビーの壁には窓のような四角い穴が開いていて、その中にはたくさんの赤いエビが天井から紐で吊るされている。

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4月5日の夢(空飛ぶ整備士)

 飛行機の操縦室に乗っている。ブレーキの利きが良くないと操縦士が言う。つなぎの服を着た若い整備士が命綱を巻いて機外に出る。まるで凧のように空中を舞いながら、手で指示を送る彼の活躍で、飛行機は無事に着陸することができた。
 地上でぼくたちは彼のために感謝のパーティーを開く。出席者の前にはそれぞれ和風のお膳が置いてあり、額が伏せてある。その額を表に返すと、そこに描かれているのは手のひらに血がついたモノクロの絵柄だ。これが彼への感謝のしるしなのだ。

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4月3日の夢(詩人会総会のトイレ)

 某詩人会の総会が行われている。会議室の真ん中に四角形にテーブルが配置され、黒板の前に議長席がある。総会といっても参加者は20名程度だ。全員席についたところで、議長が「では皆さん、まず乾杯しましょう」と言う。ところが乾杯した勢いでみんなまた席を立って、てんでに歓談し始める。これでは議事が始められない。慌ててぼくは「議事が始まるよ」と、みんなを席に呼び戻す。
 しまった。開会前にトイレに行っておこうと思ったのに、忘れてしまった。我慢できずにぼくは席を立って、トイレに行く。個室に入ると、戦後の頃にあったような立ち便器が一個だけある。小用を足しながらふと見ると、便器には軟便のようなものが付着していて、汚い。小用を足しているのに、変だなと思う。こんなものが排泄されたとしたら、ぼくは病気なのだろうか? しかも、ぼくの着ているレインコートの下部にも、円形の染みとなってそれが付着している。後で拭き取ろうと思う。
 廊下を個室に近づいてくる足音がする。今にもドアを開けられそうな気がして、ぼくは内側からドアをコンコンと叩く。すぐに外側からもコンコンとノックがあり、ぼくは体をひねってもう一度コンコンと叩く。個室のドアは驚いたことに鍵がかかっておらず、少し内側に開きかけている。しかも、ドアはメッシュになっていて、なんだか柔らかい。幸い、相手は行ってしまったようだが、ぼくは慌てて鍵を掛け直す。

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4月1日の夢(男子校の教師)

 ぼくは教師だ。これから生徒を別室に集めて、ホームルームのようなことをしなくてはいけない。ぼくにそんなことができるだろうかと、どきどきしながら隣の教室に行く。そこには椅子もテーブルもなく、ぼくのクラスの生徒がたくさん立ったまま、ぼくを待っていた。全員、二十代ぐらいの男性ばかりで、ますます気後れする。「ぼくたちのクラスについて、何か意見のある人は?」と言うと、1人の男が前に出て意見を述べる(内容は記憶していない)。ホームルームが無事に終わり、ぼくは自分がクラスをうまく統率できていることに、ほっとする。
 ひと眠りして目覚めると、ぼくは西に向かう新幹線の車内にいる。座席は二人掛けで、右隣り(通路側)に某詩人会のS会長が黒い服を着て立っている。ぼくは右側の席にずり落ちるような恰好で眠っていたので、会長は自分の席に座れなかったのではないかと、心配になる。
 車内は振動と轟音がすごい。飛行機の中だからしかたがないと思う。一番後尾の扉からぼくは外に出る。そこは天空高く突き出した崖のてっぺんで、すぐ右にガラス張りの美容室があり、暗い店内で沢山の男性美容師が忙しく働いている。ガラス越しに女友達の顔が見え、ぼくに「元気?」と声をかけてくれるので、ようやく安心する。

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3月31日の夢(マーケット)

 デパートのようなビルのワンフロアを占めて、マーケットが開催されている。ほとんどの店がコンクリートのフロアに直接商品を並べ、店員も床に座っている。フリーマーケットのような雰囲気だが、扱っている商品は百均のような感じ。ぼくはマーケットを一周しながら、目についたお店でビニール袋を一つ籠に入れる。それを見た別の店の男性店員が「しまった! 和風の袋にはうちの商品は対応してない」と独り言を言う。それを聞いて、ぼくは「そうか。間違えて和風の袋を買ってしまったのだな」と気づく。他の店を覗くと、洋風のメッシュの袋も売っている。籠の中の商品を返品したいが、それも気まずい。木製の棚を並べた店があり、がらんとして殆ど商品がないのに、髭を生やした男の店員が店番をしている。その店の棚の裏側に、ぼくは何食わぬ顔で和風の袋を置き去りにする。そしてさらにマーケットを一周するが、結局何も買わずにビルの外に出る。
 そこにはぼくの学生時代の友人で今は松山在住のHくんがもう一人の男と待っていた。Hくんはぼくに「オーストラリアの飛行機の話を知っているか?」と尋ねる。ぼくは「昨日、オーストラリアから飛行機に乗って帰って来たところだ。思いつくのはそれだけだよ」と答える。そして「きみの言っているのは、飛行機が泡のような悪魔の上に乗って飛んだ事件かな。泡が空の上で弾けたために、それに乗っていた飛行機は墜落してしまったんだ」と言う。もう一人の男は驚いて、「そんなことが本当にあったのか?」とぼくに尋ねる。

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3月30日の夢(食堂)

 四谷近くの路上で、若い男性と共にバスを降りる。ご飯を食べたいが、四ツ谷駅近くにいいお店があったはず。多分、こちらの方だと思う方向に二人で歩きだす。いくつか通りを渡ると、目指す四ツ谷駅に迷うことなく着くことができた。
 そこでふと気づくと、ぼくは抱えていたはずの鞄をどこかに置いてきてしまったようだ。けれど、まあいいかと思い、目当てのお店を探すことにする。
 幸い、その店は四ツ谷駅の線路を渡ったところの、お茶の水寄りのところに見つかった。外から見ると、畳敷きのお座敷で、座卓が六つ並んでいて、ほとんど満席である。しかもお値段も高そうだが、今日は豪勢な食事をしてもいいと思う。女性店員に声をかけて上がると、奥の一番右の座卓がちょうど空いたところだ。そこに座ろうとするが、まだ前の客の食器類が片付けられていない。店員の案内を待つべきか、ちょっと迷う。

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