詩人たちの会合から車で戻る途中、警察官に呼び止められる。運転手は外国人で、既に何杯か酒を飲んできたらしい。それだけでアウトだ。ぼくは鞄の中身を警察官に見せる。くしゃくしゃにした紙の束と夢日記、来年用の年賀状を宛名順に輪ゴムでとめたものなどだ。
ぼくの家に上がり込んだ刑事は、まず年賀状をチェックし、怪しいところはなさそうだという。一枚だけ亡くなった女性詩人のMさん宛のものが混じっていたが、警官は見逃したらしい。次に夢日記をぱらぱらとめくる。目がきちんと覚めないうちに書き込んだものなので、判読できないから持って帰るという。「それならコピーをとらせてほしい」と言って、ぼくは外に出る。しかしちょうど道路工事の真っ最中で向こう側へ渡れそうにない。別のルートを探しているうち、刑事の一人と口論になり、「詩人にとって言葉はいのちより大事なものだ」とぼくは力説する。
「Kさん、お客様よ」という声がする。Kというのはぼくの知り合いの詩人である。彼がベランダに出ていくと、空からドローンが何か書類を運んできたところだった。