1月17日の夢(校正を預かる)

 勤務先の広告プロダクションで仕事していると、一人の男が訪ねてきて、ぼくに今制作中だという自分の詩集の校正刷りを見せてくれる。ぼくは男と廊下を歩きながら、それが私用であることを同僚たちに悟られないよう、「校正」「紙質」などとどっちの業界でも通じる専門用語をわざと使いながら、会話をする。ぼくの個室オフィスに来ると、男はその校正刷りを預かってほしいというので、ぼくは壁の棚の空いたスペースに置く。しかし、本心としては邪魔なので、いやだなと思う。ぼくは男に「それで装幀はどうなってるの?」「PDFで送ってくれるの?」と矢継ぎ早に質問する。だが男は「前回はコッペパンのような装幀でしたね」と言うだけで、意味がよく分からない。そういえば以前の男の詩集の装幀は、青空に白いコッペパンのような雲が浮かんでいるデザインだったような気がする。いつのまにか男の隣にはマネージャーらしき男がいて、「〇〇理事の××は止められないのか」とぼくに質問する。ぼくは意味がわからないまま、「無理だと思う」と答える。二人はがっかりした様子だ。ふと見ると、かたわらで会社の同僚が煙草の白い煙を口からシューッと音を立てて吹き出している。なんだ、彼らは喫煙にクレームをつけていたのか。それなら喫煙を控えるよう、同僚を注意すればよかったと思うが、そのまま手を振って彼らと別れる。

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