3月11日の夢(靴がない)

 会社が引っ越した。ぼくは引っ越しには立ち会えなかったが、当然新しいデスクが用意されているだろうと思って出社した。同僚たちはフロアの真ん中に長方形にデスクを集めて仕事をしている。その周囲をうろうろするが、ぼくのデスクはない。ぼくの荷物も段ボールに詰めたままで、開けてさえない。
 女友達と昼休みに会う約束だったが、外出しようとすると玄関に靴がない。誰かに盗まれたらしい。探している間に、約束の時間を過ぎてしまった。
 夕方、退社しようとすると、管理職が「残業する人は場所を移して、みんなでまとまってしなさい」と大声で呼びかけている。今までは自由な場所でのんびり仕事できたのに、これからは管理体制を強化するらしい。それなら残業する気などさらさらない。こんな会社にいるつもりもない。ぼくは一人で残業していた個室に、仕事の材料をばらまいたまま退出しようとするが、それでは次にこの部屋を使う人に失礼だろう。思い直して、申し訳程度にちらばった書類を拾い集め、床に置く。そして、管理職に見つからないよう、裏口からスリッパで出て、裏道を通って帰宅しようとする。

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