5月14日の夢(公開録音)

 古い日本建築の一室で、ラジオの公開録音が始まった。ふだんは音楽を職業としていないタレントなどの著名人が十数人、畳の上で車座になり、みんなで楽器を演奏したり、楽しそうにトークしたりしている。ぼくはそのメンバーではないので、隣の部屋からそれを指をくわえて見ている。
 公開録音が終わったあと、ぼくはうっかりそこにあったギターを持ち出してしまったことに気づき、返しにいく。すると、その部屋はもう観光客たちでいっぱいだ。玄関の土間から上がり、返したつもりだったが、それはギターではなく、箒だった。あれっ、ギターをどこへ忘れてきたのだろうと、見回すと、幸いなことに玄関にギターがあった。今度は靴をはいたまま、土間から手を伸ばして、ギターを以前楽器の置かれていた場所に返す。それは古くて、とても価値のあるギターなのだ。
 その部屋の縁側に立って庭を見ていると、大きな葉っぱでできた四角い風呂敷が風で飛ばされてきた。手でつかまえて、よく見てみると、それにはポケットなどが縫い付けられており、自然のものではなく、明らかに人工的に作られたものだ。しばらく見ているが、手から離す。
 気づくと、その部屋からある脚本家の名刺を何枚も持ってきてしまった。あの部屋に返しに行くべきか、それともこの名刺に書かれた住所に送り返すべきか、思い悩む。

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