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2012年03月09日

電子ブック漂流記 3)

電子書籍ブームはじつは二度目で、10年ほど前に第一次のミニブームがあった。
その頃は国内が舞台でマーケットもまだ小さくジャンルもコミック等に限られていた。「XMDF」や「ドットブック」といった国産の優れた電子ブック形式(フォーマット)も生まれた。
ここにきて書籍全般にわたる本格的な電子化ブームが起きているのは、AppleやAmazon、Googleといった黒船を先頭にグローバルな電子ブック化の波が押し寄せてきたからだ。iPad、iPhone、あるいはKindleといったリーダー(読む、見る、聴く、高度な装置)を従えて。

グローバルな流れのなかで電子ブックの形式(フォーマット)の標準化がすすみ、いまのところ「ePub」というフォーマットが事実上の国際標準になっている。ライセンス料もかからず、誰でもePubフォーマットの電子ブックを作成し公開できる。
ところがePubには" 日本語 "の電子ブックにとって困った不備というか瑕疵があった。
グローバルな仕様だけにヨコ書き文化圏の文字組みが優先、というよりヨコ組みに限られ、縦組みができない仕様なのだった。最近になって縦組みも可能な新仕様が発表されたが、実用化への先行きは不透明だ。

そこで再浮上してきたのが、かつて第一次ブームの頃に開発された「XMDF」や「ドットブック」だ。これらは国産だけに縦組み機能が備わっていたのだった。

続く

投稿者 oqx1 : 2012年03月09日 21:55

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