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2012年03月08日

電子ブック漂流記 2)

電子ブック漬けは大震災のショックを緩和するのに好都合だったのかもしれない。
本という観念の投影装置をさらにヴァーチャル化するのが電子ブックだ。イメージの投影に格別向いているだろうことは当初から予想できた。画像や映像、音声をメインにしたもの。たとえば写真集や絵本、コミックス、アニメーション...

では「本」来の " 文字 " についてはどうだろう、と考えると、そこには日本語の壁が縦書きに立ちはだかっているのだった。いまどきヨコ書きだっていいじゃんというヨコヤリも内心あるにはある。このブログだってそうだし、雑誌だって...と。
けれども、意味や論理を追うのが主眼ならいいが、形象美としての文字、そこに潜むニュアンス、流れるように視覚に訴える文字列の味わいは縦書きにかなわない。それと、小説のような長編になるとヨコ書きを読み続けるのはさすがに苦痛だ。これは習慣にもよるだろうけど。
村上龍が昨年電子書籍化した『歌うクジラ』を読んでみたが、やはりヨコ書きのせいだろう途中でギブアップした。

縦書きの電子ブックがないわけではない。
と、つづく

投稿者 oqx1 : 2012年03月08日 00:49

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