1月6日~10日の夢

1月6日の夢
 誕生日が来ると、詩人は作品を書き、その作品の世界に自分が入ってみせる。こないだぼくの誕生日が来たので、ぼくも自分の詩の世界に入ってみた。けれども、そこは普段の世界とあまり変わらなかった。
1月8日の夢
 外国で身体検査の受付窓口に並ぶ。ぼくは運よく一番に並べ、ぼくの後に縦に長い列ができる。だが、ぼくの横にインド人が並び、そこから横に長いインド人の列ができた。この列は一体何だ?!
1月9日の夢
 電車に乗っていて、駅が近づいた。ぼくの隣の窓際に座っていた女性が立ち上がり、後ろの棚から段ボールいっぱいの荷物を取り出して、降車していった。彼女はきっとまじめな研究者なのだろうと想像する。
1月10日の夢
 М印刷のK氏が特集の扉ページの校正を持ってきて、ぼくから少し離れた左側にいるT社長と談笑している。編集部の柱に卵型の白い染みがついている。ぼくが「これは何かしらね」と言うと、K氏は「はっ?」と言う。

カテゴリー: | 1月6日~10日の夢 はコメントを受け付けていません

1月5日の夢(帰れない)

 夜、どこかで取材が終わり、JRの駅から電車を乗り継いで帰宅しようと思う。だが、ここは初めて来た場所なので、どう乗り継いだら帰れるのか見当がつかない。路線図を見上げていても分からないので、窓口の女子職員に帰り方を尋ねる。すると女子職員は左手の切符の自販機を指さし、ぼくに小さな鍵を渡して「ふつうの切符ではここからあなたの家には帰れません。この鍵をその自販機に差し込んで、右に回すと、あなたの家に帰る特別な切符が買えます」と言う。ぼくは鍵を受け取るが、まごまごしていると、彼女は窓口から出てきて、自分で自販機に鍵を差し込む。すると、自販機から畳まれた白い手紙のようなものが出てきた。「さあ、これがあれば、あなたは逗子海岸まで帰れます」と彼女は言う。ぼくの知らない間に、ぼくの家は逗子海岸に引っ越してしまったのだろうか、とぼくは呆然とする。
 駅の外に出ると、Iくんがいる。彼は以前ぼくと対立していた男だが、ぼくを助けようとしてくれているらしい。おんぼろのタクシーが目の前に停まる。どうやら自販機から出てきたチケットはこのタクシーのものらしい。タクシーのドアを開けると、運転席ではなく、座席の下に二人の中国人の男が隠れている。Iくんは二人の名前を呼び、間違いなくぼくの乗るタクシーであることを確認する。
 タクシーが止まったところは逗子にある青少年のための養育施設だった。ちょうどパーティーが終わったところで、広い部屋に沢山のテーブルが並び、食べ終わった皿がそのままになっている。入所者の男がそれを片付けようとしているのを見て、ぼくも手伝うことにする。
 片付け終わって、外に出ると、そこは下へ降りる幅の広い階段で、沢山の施設の職員の男女が意地悪そうな顔をして並んでいる。ぼくは家に帰ろうとするが、彼らはぼくをここから出すまいとして邪魔をする。怒ったぼくは狂暴な怒鳴り声をあげて、棒を振り回す。棒は新聞紙を丸めて固めたもので、小学校か中学校の運動会で使ったもののようだ。ついに、彼らは一人もいなくなり、ぼくは階段の下にたった一人取り残される。すると、またIくんが現れ、ぼくに「さあ、家に帰ろう」と言ってくれる。

カテゴリー: | 1月5日の夢(帰れない) はコメントを受け付けていません

1月4日の夢(テレコが回らない)

 Y社のオーディオユーザーの取材のため、都電に乗って出かける。小さな子供のいるお宅だ。下町だが、ある程度のお金持ちであることが、家の大きさから想像できる。先客に保険の外交員がいて、その契約が終わるまで、同じ部屋で待つように言われる。主人と外交員がちゃぶ台をはさんで交渉している間、ぼくは外交員の隣の座布団に座っているが、そのまま眠り込んでしまう。
 外交員が帰り、ぼくの番になる。取材場所は主人のオーディオルームだというので、みんなで二階から地下室に降りる。ぼくは取材用のカメラを持ってきていたが、なんと隣にUカメラマンがいる。これなら安心だ。さあ、インタビューを始めようと、テレコを取り出すのだが、四角い白い箱のようなテレコにはいくら探しても、録音ボタンがない。適当なことをしゃべって間をつなぐが、焦りまくる。おまけに、ぼくの座っている位置と主人との間には、胸の上まである間仕切りがある。これで主人の声が録音できるだろうか。おまけに用意しておいた設問を書いた紙までどこかへ行ってしまった。

カテゴリー: | 1月4日の夢(テレコが回らない) はコメントを受け付けていません

1月2日の夢(コーラの自販機)

 男友達と愚痴を言い合いながら歩いていて、彼は右側にあるトイレに入る。ぼくは正面に進む。そこには二台のコーラの赤い自販機が置いてある。喉が渇いているので、コーラを飲みたい。左の自販機は紙コップにコーラを注いで飲む自販機だ。後ろに男が並んだ気配があるので、慌てて百円硬貨をポケットから取り出し、自販機に入れる。コーラが紙コップに注がれる。右側の自販機は缶コーラが買える。ぼくはそちらにも百円硬貨を入れるが、なぜか缶コーラは出てこない。けれども、ぼくは何食わぬ顔をして、そこを立ち去る。

カテゴリー: | 1月2日の夢(コーラの自販機) はコメントを受け付けていません

12月31日の夢(母が迎えに)

 泊まりの出張帰りで、家に寄れないまま、現代詩人会の集まりに出かける。会場は美容院だ。グランドピアノが置いてあるので、腕で倚りかかると、鍵盤が一つ上にめくれあがっていることに気づく。こんなピアノで弾けるだろうかと思い、めくれ上がった鍵盤を下に押し込もうとすると、ポキンと折れて、壊れてしまった。集まりにやってきたのは、病気で妻を亡くしたA氏と、とうに故人のはずのK氏など、ごく僅かだ。打ち合わせの後、ぼくは早く帰宅したいのに、彼らは「これから飲みに行こう」と誘う。「お金はどうするの?」と尋ねると、会計担当のA.S.氏がちょうどやってきた。ふと見ると、美容院の待合室の壁際にひっそりと、十数年前亡くなったぼくの母親がにこにこと座っている。ぼくを迎えに来てくれたのだ。これで家に帰れると思う。奥にはベッドがあり、癌で闘病中のO氏が寝ている。半身を起こして、ぼくと言葉を交わすが、とても体調が悪そうだ。飲みにいく詩人たちを都電の停留所に送っていき、彼らと別れを告げる。高台に来て、ふと気づくと、母の姿がない。はぐれてしまったようだ。左には地下へ続く穴のような、メトロの入り口が口を開けている。右にはさっき出てきた美容院の出口がある。そのどこにも母の姿はない。ぼくはただ一人、地上に取り残されてしまう。

カテゴリー: | 12月31日の夢(母が迎えに) はコメントを受け付けていません

12月30日の夢(ヒットラーの魔球)

 会社で仕事している。とても忙しく、社内はてんやわんやだ。若手人気詩人のK氏がやってきて、ぼくのデスクの左に座り、いきなりぼくの使っていたパソコンを横取りして自分の仕事を始める。しかたがないので、右隣の女性社員に「コピーを下でとってくる」と言って、階下へ降りる。階下はさらにデスクや事務機器が混みあっている。コピー機は女性社員たちのデスクに囲まれていて、ぼくのとったコピーは女性社員のデスクの一番下の引き出しに吸い込まれてしまう。苦笑して、女性社員がそれをぼくに渡してくれる。
 これから校正をY社とその子会社のYМ社に届けなければならない。しかし、もう何年も両社へ行ったことがないので、どこにあるのか覚えていない。右隣の女性社員に行き方を尋ねるが、ぼくには道筋がよく理解できない。YМ社は確か外国人が多いビルの中にあるはずだ。
 今は戦争中で、ぼくは郵便局の前の道路にいる。周りにはさまざまな男女が詰めかけている。みんな外国のスパイたちだ。郵便局の建物の中に、病気療養中のヒットラーが潜んでいるので、彼らはなんとかしてその動静をつかみたいのだ。
 ぼくは郵便局の二階に上がる。そこは一面に布団が敷かれていて、女性たちにかしずかれて黒い着物を来た老人がいる。彼が実はヒットラーその人である。病気で療養中なのだが、その間に今までどんなピッチャーも投げたことがない魔球を考案したと言い、その呼び名も教えてくれる。ぼくはその名前はダサいと思う。「この戦争が終わったら、ぼくがその魔球を投げてあげますよ。でも、その名前はカットボールにしてください」と、ぼくは言う。早くその魔球を投げてみたい。そのためにヒットラーとぼくは戦争を早く終わらせたいと思う。

カテゴリー: | 12月30日の夢(ヒットラーの魔球) はコメントを受け付けていません

12月29日の夢(生徒会議)

 二時から学校で生徒会議が開かれる。もう一時過ぎだから、皆準備のために集まっているだろうと思い、二階の会場に行く。だが、室内はがらんとしていて、数名の見知らぬ男子生徒がいるばかりだ。廊下に出て、椅子に座り、皆が来るのを待つことにする。あたりは森閑としている。男子生徒が非常口のドアを開けて、外から入ってくるが、それもまた見知らない生徒だ。

カテゴリー: | 12月29日の夢(生徒会議) はコメントを受け付けていません

12月28日の夢(道路を走る飛行機)

 アラスカ旅行のツアーに参加する。ぼくらを乗せた飛行機は低空飛行をし、ついに路面の高さまで降りて、車列に割り込む。すぐ後ろには男女二人乗りのオートバイ。その後ろには黒い四輪駆動車。ぼくらの飛行機が次第にスピードを緩めるので、オートバイは今にも四輪駆動車との間にはさまれて、大事故に巻き込まれそうだ。しかし、危機一髪のところでパイロットは機体を空中に舞い上がらせる。
 飛行機の中はバスのような感じ。いつのまにか、ぼくは下半身がパンツ一丁になっている。眼鏡をかけた中年の男がぼくを右列の座席に座らせ、自分もその隣に腰掛けて何かを講義してくれる。
 さて、アンカレッジの街に着いた。街は雪におおわれている。歩いているうち、気づくとツアーの仲間とはぐれてしまった。これではどのホテルに泊まればよいのか分からない。街にはほかにも日本人ツアーのグループが歩いている。彼らのガイドに声をかけて、自分のツアーのガイドに連絡をとってもらおうと思うが、うまくいかず、ぼくはひとりで寒い街をさまよい続ける。

カテゴリー: | 12月28日の夢(道路を走る飛行機) はコメントを受け付けていません

12月27日の夢(これからが勝負)

 ぼくは学校の生徒で、ボーイスカウトのような制服を着ている。だが、生徒たちはさまざまな年齢で、ホグワーツ魔法学校のような職能訓練校であるらしい。みんなでバスに乗り、これから学校へ帰るところだ。ぼくの二列ほど後ろの席に、中年後期の美しい女性がいて、ぼくにお茶の葉をプレゼントしてくれると言う。よく見ると、顔には小じわが目立つが、以前は有名女優だったらしい。だが、彼女は姿を消してしまい、バスが学校に着く頃になっても戻ってくる気配がない。がっかりしていると、後ろからもっと若い女性がやってきて、「お茶の話をしていた人は?」と言うので、「ぼくです」と手を上げると、黙って事務的に薄い封筒に入ったお茶の葉を手渡してくれる。
 学校に着いた。古い木造の校舎はニスでぴかぴか輝いているが、外の光が入らずに暗い。生徒たちはクラスごとに三つのホールに分かれ、三方に散っていく。だが、ぼくは自分がどのホールに行けばいいのか分からず、まごまごしていると、みんなに「北へ行け」と言われる。
 北のホールもにすに輝く木造の立派なホールだ。入り口で「本当にぼくはここでいいのか」と尋ねると、後ろから来た男が肩をぽんと叩き、「みんなの顔も人数も合っているから、確かにここだ」と断言する。ぼくは彼の顔に見覚えがないのだが……。
 ホールで担任の話を聞いた後、解散になる。だが、一人の若い女性が「あたしは帰る家がない」と言う。男子の生徒たちが「いや、大丈夫だよ。彼女の近くに住んでいる人は?」と言う。若い人から年配の髭面の外国人まで、沢山の男たちが手を上げる。そして、みんなで彼女を守って、家まで送っていくと言ってくれる。
 さて、ぼくはまたバスに乗り、仲間たちと競技場に出発だ。これからとても大事な試合に出るのだ。さあ、勝負はこれからだと思う。窓から山々に囲まれた青いダム湖の水面が見える。

カテゴリー: | 12月27日の夢(これからが勝負) はコメントを受け付けていません

12月25日の夢(手が4本)

 ふと目覚めてベッドから起きる。なんだかおかしい。ぼくの両腕を握っている手が見える。そして、手を握っている自分の手の感覚もある。ぼくの手が4本になってしまったのだ。自分の変身の恐ろさに心臓が早鐘を打つ。そのとき、窓の外で何者かが飛び降りた気配と大きな物音がする。窓を開けて、自分も飛び降り、逃げたやつを追いかけようかと迷う。

カテゴリー: | 12月25日の夢(手が4本) はコメントを受け付けていません