12月22日の夢(千客万来)

 大相撲名古屋場所の会場である体育館に取材に来ている。会場の外でインド人の青年がぼくに話しかけてくる。とても日本語が上手なのは、彼が外国出身の元力士であるかららしい。そこは体育館裏の野原だが、入り口の向こうに土俵や観客席が見える。体育館は天井近くまで升席が組まれているが、意外に狭い。青年は自社製品の広告をトラックの車体に掲示したいので、その制作を請け負ってほしいと言い、製品の写真や資料をぼくにくれる。
 打ち合わせを終えて会場に入ると、もう相撲は終わってしまっている。驚いたことに観客席はすっかり取り払われている。いつのまに作業をしたのだろう?
 会社へ戻ろうとすると、美しい外国人女性が現れ、やはりぼくに仕事をくれる。彼女は突然お風呂のようなプールに飛び込んで、自分の泳ぎの上手さをアピールする。それが彼女のプレゼンのやりかたらしい。
 外に出ると、街はクリスマスだ。会社に戻り、インド人の青年にもらった製品の模型を吊るす場所を探す。仕事がこんなに沢山入ったことを上司に報告しなければいけないが、ぼくの上司という存在はそもそもいるのだろうか? ふと見ると、オフィスの一番奥の同僚たちに隠れる位置に、課長がデスクに座っているのに気づく。ぼくが一番最初に就職したA電器という会社の販促課長だった人だ。早速報告しようと思うが、5時を回ったところで早々に退社してしまったらしく、デスクはライトが消えて真っ暗だ。

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12月16日の夢(地面の黒い穴)

 ぼくは会社をほぼリタイアしているため、ぼくの仕事を後輩の女性社員に引き継ごうとしている。渋谷での取材を彼女に同行してもらい、一緒に食事した後帰ろうとして駅に向かう。だが、彼女はさも当たり前のように地面にあいた黒い穴の中に降りようとする。細くてほとんど垂直の穴。壁は真黒で、少しねじれたような形をしている。覗き込むと、穴の下からもサラリーマンふうの男女がこちらへ登ってくる。しかたなくぼくも穴に降りる。壁には手掛かりになるものがなく、滑り落ちるような感じだ。
 穴を抜けると、そこには駅があり、懐かしい街が広がっている。いつも夢に出てくるあの街だ。ここにぼくらの会社もある。しかし、ぼくは道に迷いそうになり、すたすたと前を行く女性社員の後を急いで追いかける。
 彼女はモダンな感じのレストランにできた行列に並ぶ。入り口に一枚のガラスの壁があり、彼女は壁の向こう、ぼくは外にいる。そして、ぼくの後にもどんどん行列ができる。さっき食事したばかりなので、ぼくはまだランチを食べる気にはならない。だが、彼女は朝食抜きで出勤したから、もうお腹が減ったのだろう。その彼女が振り向いて、ぼくに問いかける。「さっきキムさんとおっしゃいましたよね。キムさんてどういう人ですか? 正式な名前を教えてください」。ぼくは懸命に頭を働かせるが、彼女にキムさんについて話したことも、キムさんという人物のことも全く思い出せない。「ごめん。あとで電話するよ」と言って、ぼくはひとり会社に帰る。
 オフィスのデスクで、もう一度キムさんのことを考えるが、やっぱり思い出すことができない。

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12月13日の夢(沖縄の新社屋)

 会社が沖縄に移転した。今日がその第一日目である。朝目覚めて、一階へ新聞を取りに降りる。玄関の郵便受けから二種類の新聞と、封書を一通取り出すが、ぼくの読みたかった朝日新聞ではない。手紙もぼく宛のものではないので、もう一度郵便受けに戻そうと引き返す。
 階段を上がる途中で、若手の男性社員が「ゆうべ、未明の三時ごろに社長が入ってきたので、びっくりした」と話している。深夜に起こされるのはいやだなあ。ケータイで誰かに電話しようとして、ボタンを押し間違える。見知らぬ女の声がけたたましく返事をしてくるが、階段の途中で中年の女性社員が大声で電話しているのに出会う。ぼくが間違い電話をうっかりかけた相手は彼女だったらしい。
 二階のオフィスに戻ると、もう社長の一時間目の訓話が始まっている。奥の自席に行くと、ぼくの椅子はあるが、さっきまであったはずの木製デスクがない。周りの同僚に尋ねてみるが、みんな知らないと言うので、ともかく椅子に座って、社長の話を聞く。ぼくは朝食用に温かいパンケーキを一つ持っているが、隣の席の女性社員がもっと温かくて大きなパンケーキを「冷めるといけないから、一時間目の間に食べてね」と渡してくれる。デスクはないけれど、ぼくは両手にあつあつのパンケーキを持って、ちょっとご機嫌だ。

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12月12日の夢(ズボンがない)

 会社から道路を一本隔てた裏通りに、一軒のお店がある。ぼくは毎日のようにそこに通っている。昨日も顔を出すと、テーブル席に座った男性に一人の若い女性が話しかけていた。学校の先生のようだ。
 今日もお店に行き、閉まっているドアを開けようとすると、中から女性が細めにドアを開けて、「今日は土曜日なので、入るのならお金をいただきます」と言う。そうか。ウィークデーは無料だったのだ。ぼくは「じゃあ、いいです」と断り、外に出るが、ふと気づくとズボンをはいていない。スーツの上着を着ているので、ぎりぎり下半身は隠れているのだが、このまま地下鉄に乗って帰宅してもいいものか、思い悩む。

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12月11日の夢(定員4人の個室トイレ)

 トイレの個室のドアを開けると、そこには既に三人の先客がいた。一人の若い女性と二人の若い男はどうやら三角関係らしい。広い個室の真ん中に和式便器があって、そこで女性が用を足している。一人の男性はその女性の手前、もう一人は女性の横の壁際で、トイレの床に直接用を足している。女性は二人の男たちに「早くしてよ!」と言う。ぼくは一番ドアに近いところに腰を落として用を足し始める。その間に三人はさっさと用を済ませて、出て行ってしまう。ドアは鍵が開いたままだ。ぼくは用を足しながら手を伸ばして、必死でドアを押さえるが、そのうちかしゃりと音がして、ドアに鍵がかかった。これなら安心だ。

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12月10日の夢(突風)

 突風がやってきて、巨大な体育館のような建物の屋根を吹き飛ばした。ぼくは避難所生活を送ることになる。避難所は木製のカウンターのあるバーのような雰囲気。ぼくは見知らぬ男性二人といっしょにそこに入る。先に椅子に腰かけていると、二人は「食事二人前」と注文する。それではぼくが食いっぱぐれるので、慌てて椅子を降り、「三人前」と注文し直す。
 先に二人分の食事が運ばれてくる。あと一人分を貰いにカウンターに行くと、そこにもう一人の男性がいる。これではどちらか一人、多分ぼくが食いっぱぐれる。

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12月9日の夢(学校取材)

 学校取材に行くことになり、ケータイで校長に10時半に訪問する約束をする。けれど、うっかり学校の名前を聞き漏らした。でも表参道にある学校なのだから、行けば見当がつくだろうと思う。
 取材の準備のために会社に行く。会社は表参道と明治通りの交差点に面したビルにあるが、今日が休日だということを忘れていた。中は真っ暗で、何人か休日出勤の男性社員が働いている。でも経理が休みだから、謝礼のお金を貰うことができない。しかたなく自分の財布から1万円札を出して立て替え、封筒に入れる。
 列車に乗るが、行先を間違えて、見知らぬ海辺の町に着いてしまう。屋並みのすぐ向こうが荒波の立つ海で、海岸の堤防を兼ねた道路は浸食されて、刻々と幅が狭くなっている。なかなかやってこないバスに乗り、なんとか目指す学校に着いた。
 学校の中には既に他社の取材クルーもいる。しかし、校舎の中はまるで迷路のようで、取材のアポをとった校長の名前も分からない。

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12月7日の夢(総会)

 今日は某詩人会の総会である。会場は初めての場所なので早めに到着する。以前海外で買った花柄のズボン(実在しない)を履いて出かける。ところが会場で見知らぬ女性会員と話をするうち、床に転倒して花柄のズボンを泥で汚してしまった。なんとか泥を落とすが、ズボン全体が泥色に染まったまま、会場から少し離れた控室に行く。そこで会員たちと座って待っていると、「もうすぐ始まるから、行かないとダメですよ」と促される。ああそうか。会場とここは離れているのだと思い、道をてくてく歩いて会場に戻る。しかし、さっき沢山舞台にいた理事たちは誰もいない。今日はここではなく、地下室が会場なのだという。
 地下に行くが理事たちは誰もぼくに声をかけず無視している。席もないので、自分で小さな椅子を抱えて舞台に上がる。台本を見るが、どこにもぼくの出番はないようだ。おまけに報告をしようにも、自分の書いたメモがない。舞台ではいつのまにか余興の踊りが始まっている。

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12月1日の夢

 ケーキを買いに行った。ケーキ屋さんには年寄りの店主が白い上っ張りを着て、店番している。ぼくは欲しいケーキについて詳しく記入したノートをショーケース越しに店主に渡す。ノートには中央に水平に引いた手書きの一本の線があり、その上と下とにぼくの欲しいケーキがイラスト付きで描写してある。
 ぼくが「ケーキは千円ですよね」と言うと、店主は「1万円ですよ」と答える。えっ、ケーキってそんな高いんだっけ?! と絶句していると、店主は「ケーキ2個で1万円ですよ」と言い直す。ぼくは慌ててノートを指差し、「ケーキは1個です。ノートには二通りのやり方で一つのケーキを説明しただけです。今までだって、そうしていましたよ」と主張する。店主はノートを前の方にぱらぱらとめくりながら、「まあ、今までそうしていたならしょうがないか」と不満そうだ。店主の手元のテーブルには生クリームとフルーツがたっぷり乗った、巨大プディングのような形をしたおいしそうなデコレーションケーキが作られているところだ。

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11月29日の夢(箱を見失う)

 久しぶりにカメラマンとピアノコンサートの取材をする。グルダが屋外で演奏するという珍しい演奏会だ。カメラマンは昔ながらの6×6のカラーポジで撮影する。ポジの中に会場に生えていた樹木を撮影したものが二枚あった。木肌に緑の苔が生えた様子が、それぞれ男と女の顔に見える。とても珍しいので、ぜひ誌面に使いたいと思う。そこへ前編集長のK女史が嵐のように乱入してきて、ポジを皆に見せながら演説を始めた。彼女が立ち去った後、ポジを見ると、顔のように見える樹木のポジの一枚の真ん中に穴があいている。
 クライアントの原発会社に用もないのに出かける。同社のオフィスはまるでローマのコロッセウム遺跡のように、屋外にある。広報部の前のロビーは業者でいっぱいだ。持参した書類入りの段ボールをうっかり床に置くと、人ごみにまぎれてしまった。遠くにそれがあるのを見つけ、人ごみをかき分けて行ってみると、もうそこにはない。さんざん探し回るぼくを見て、顔見知りの他社の営業マン二人が捜索を手伝ってくれる。「この箱じゃないですか?」「いや、そんな大きな箱じゃない。段ボールですよ」。しかし見つからない。二人は「ここへ来たら、まず最初に担当者へとにかく渡してしまった方がいいよ」と忠告してくれる。
 最後にもう一度探してみようとロビーに戻ると、そこでは「月の砂漠」の歌をバックに能が舞われていて、みんなが見学している。その邪魔にならないよう、ぼくは腰をかがめた姿勢でロビーを一回りする。やがて能は終わり、人々はどやどやとオフィスの外に出て行く。ぼくも帰ろうと思う。すると、今まで知らなかった外への出口が、オフィスの奥と側面に開いていて、その坂を下ると街へ出られることが分かった。街には商店街があり、食堂街になっているが、まだ昼食の時間には早すぎる。

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