6月27日の夢(水で書いた文字)

 玄関のセメントの上に、「ぼくは〈きみの思想は?〉と訊かれてすらすら答えられる人のことを信じられない」と書くが、水はうまく文字にならない。周りにはなんだかよく分からないものが低い山のように積み上げられている。

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6月25日の夢(水を飲む自動車)

 ぼくの編集する「ピアノの本」が出来上がってきたが、誤植はないか、前回変えた判型は正しく継承されているか、などと不安でいっぱいだ。
 そこへ「水を飲む自動車が開発された」という声がするので急いで行ってみる。屋外にはいろいろな車が停まっているが、ひときわ異彩を放つのは、泥船にも張りぼてにも見える水飲み自動車だ。ルームミラーの部分に大きな丸い口が暗くあいていて、そこからどくどく水を飲むのだという。そばに開発担当者らしい男が誇らしげに無言のまま微笑んで立っている。

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6月19日の夢(人腹)

 出社すると新入社員が二人入社していた。二人とも優秀で、プレゼンに使うスケッチを描くのが上手い。ぼくは「もっと山っ気を出して、有名人を起用してもよいのでは?」とアドバイスする。
 「ちょっと一色くん」と呼ぶ声がするので振り向くと、とっくに亡くなったはずのN元社長だ。彼のデスクだけが、ぼくらのデスクを管理するようにこちらを向いて並んでいる。「きみの動画、なかなかいいじゃないか」と言うので、彼のパソコンをのぞき込むと、ぼくがデジカメのシャッターを長押ししたために、うっかり撮影してしまった動画が再生されている。それは夜祭の動画だ。Nが「人腹が映っている」と言う。なるほど暗闇の中にたくさんの男たちの裸のお腹が映っていて、それが皆鮭の婚姻色のように赤く染まっている。

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6月13日の夢(乗り間違える)

 かつて在籍していた原宿にあったS社の屋上で数人と談笑している。中には詩人の清水兄弟もいて、俳句などの話題で盛り上がる。そこへ女性長老詩人の白石さんが現れ、ぼくについてくるように言う。
 彼女は森の峰道を飛ぶように歩いていくので、ぼくはすぐに彼女を見失ってしまう。道には大きな蜘蛛がたくさんぶらさがった木が何本も立っていて、その下を潜り抜けるたびにぼくは崖から落ちそうになるが、なんとかこらえる。
 たどりついたところはイベント会場で、宇宙人の話をテーマに講演が行われている。しかし、話は中途半端に終わってしまい、なんとなく流れ解散のような雰囲気になる。考えてみると、原宿でぼくは自分の合評会を二時から主宰する予定だったのに、もう一時間半も遅刻している。慌てて最寄りの中野駅から電車に乗る。
 気がつくと、電車は大きな川を渡っている。新宿に戻るつもりが、反対の電車に乗り違えてしまったのだ。次の駅で、乗り換えなければと思う。

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6月12日の夢(風呂場を覗かれる)

 お風呂に一人で入っている。自分の家ではない。入り口の右側に汚れた木製の桶のようなものがあり、周りに木切れが散らばっている。湯船はぼくの背後にあるらしいが、視界に入らない。桶の前に座り、お湯を体にかけていると、外から「Hさん、Hさん!」と呼ぶ女性の声がする。「いません」と答えるが、老人や若い女性など5,6人がさらに「Hさん、Hさん!」と呼ぶ。「いませんよ」と答え続けるが、みんな中に入ってきて、きょろきょろとHさんを探す。

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6月6日の夢(朝食で占い)

 農家で暮らしているぼくと妻は、毎朝、自分の食べた食事でその日の運勢を占っている。ぼくは今朝石臼の上の粉を食べたが、妻は隣室で石臼の上のトンビを食べた。妻の朝食がとてもおいしそうなので、明日はぼくもそれを食べたいと思う。トンビを食べる部屋には素敵なBGMもかかっている。

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5月25日の夢(エリザベス女王の来臨)

 今日は会社にエリザベス女王が訪れる日だ。いつもは閑散とした社内が今日だけは人でいっぱいで、山手線の車内のように混雑している。ぼくは女王には興味がなく、ひたすら自分の仕事の方が大切だと思っているので、人波を押し分けてコピー機を探すが、見つけることができない。しかたなく奥の壁際で人々と共に女王を待つことにする。
 そのとき通路の向こうから美しい青いものがやってくるのが見えたので、「女王がやってきた!」と思うが、それは何か青い奇妙なものに過ぎず、女王ではなかった。
 いつのまにかぼくは一人になっている。老人や中年の女がかわるがわる「お前の日頃の言動は問題だ!」とぼくを非難し、首をしめたり、さまざまな暴力をふるってくるが、ぼくはけっして彼らには屈しない。

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5月22日の夢(行列のできる床屋さん)

 床屋の順番を待っている。フローリングされた待合室にはたくさんの椅子が置かれ、真ん中に赤い花が壺に活けられている。その花の向こうは待つ人たちで満員だが、こちら側にはがらんと誰もいない。ぼくは一人だけこちら側に、みんなよりちょっと立派な椅子を置き、待つことにする。
 中古の青い四角の浴槽をネット・オークションに出品することになった。浴槽はゴミだらけなので、「院長」と呼ばれる初老の男とぼくと二人で懸命にたわしでこする。オークションには売り手であるぼくら二人も買い手として参加している。ライバルたちがどんどん値をつり上げてくるので、これでは負けてしまうと判断した院長は「21,000円」と叫ぶ。ぼくは、それでは元の値段で買い戻すだけではないかと思う。
 自宅にいて「ご飯ですよ」と声をかけられる。同時に隣の床屋からも、ぼくの順番が来たと呼ばれる。後ろ髪を引かれる思いで、ぼくは床屋へと向かう。

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5月17日の夢(喫煙会社)

 勤めている原宿の会社に出勤しようとするが、あるべき場所に会社がなく、出勤することができない。
 会社に入ってみると、新任の社長がいた。長老詩人のI氏である。社員たちは知らない顔ばかりだが、タバコを吸っている男がいて吃驚する。社内禁煙ではなかったのか。男は「会社は分煙になり、こっちから先は喫煙可なんだ」と言う。実際、社内のあちこちから青いタバコの煙が立ち上り、心臓の悪いぼくは胸苦しさを覚える。でも分煙ならまあいいか、と思う。だが、自席に戻ると隣の席の男もタバコを吸っている。こんな会社にはいられない。ぼくは激怒して、I社長に抗議に行こうとする。

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5月14日の夢(スーパーの周年記念日)

 実家のそばの丘の上に建つスーパーの何十周年かの記念行事に招待された。もうすぐぼくはこの土地を立ち去る予定だ。スーパーの歴史はぼくのこの土地での歴史でもあり、一角にはぼくの寄贈した子供向け絵本の図書コーナーもあって懐かしい。イベントの最後の挨拶で、そうした思いをスピーチしようと思う。
 楽屋でスピーチの準備をしていると、老人がにこやかに近寄ってきて、ぼくに縦長の四角い桶のようなものを手渡す。中には傘や棒のようなものの三点セットが入っており、ぼくへの餞別らしい。
 しかし、イベントはぼくのスピーチなしに終わってしまい、ぼくは衝撃を受ける。ぼくを送り届けるバスが出るからというので、ぼくは大慌てで急な崖道を駆け降りる。石段というより岩山を転げ落ちていくようだ。気がつくとさっき贈られた餞別もどこかへ行ってしまい、バスもぼくを残して発車してしまいそうだ。

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