6月13日の夢(海だった場所に建つ豪邸)

 フランスの緑豊かな場所に二階建ての豪邸を建てて移住した。今日は二階のピアノを囲んで引っ越しパーティーだ。旧知のピアニストMもドレス姿で参加している。ほかのメンバーは誰もぼくの知らない顔ばかりだ。

 一階に降りると、床の汚れが目立つので、ぼくは「掃除しようか」と言う。そんなぼくをお客が二人待っている。外に出ると小川が流れており、ここは元は海だった場所が隆起したのだと思う。

 二階に戻ると、水でぐっしょり濡れた男たちがむっつりと廊下に座り込んでいる。彼らの体を拭こうと、バスタオルを探して回る。ぼくが着ているきれいなTシャツも破れている。自分の部屋に替え着を探しに行くが、なかなか見つからない。

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6月12日の夢(カミングアウト)

 緑鮮やかな運動公園でリーディングのコンサートが開かれている。観客席に円形に囲まれたステージではRさんがテクノミュージックを演奏中だ。次の出演者は彼女の夫のNくん。彼は朗読をしながら舞台狭しと歩き回り、最後に聴衆に「果たしてぼくの詩の声は届くのだろうか」と叫ぶ。広い観客席に聴衆はぱらぱらとしかいないが、それでもNくんを応援する盛大な拍手が巻き起こる。

 彼は殆ど裸の相撲取りのような恰好のまま、ぼくのところへやってくる。ぼくは小声で「きみの正体をカミングアウトしていいのか」と尋ねる。彼が「大丈夫なことであれば」と言うので、ぼくはマイクを握り、「実はこの人は国会議員です。こんな議員がいらっしゃるのだと思うと、ぼくは泣いてしまう」と聴衆に訴える。そして実際に感極まって泣き出す。

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6月8日の夢(UFO研究者の会合)

 UFOの実在を信じる人たちの会議に潜入している。出席者には若い男性や老人がいる。開会前、ぼくは持参した大判封筒の中から次々と資料の束を出し、二人に「これはアメリカ空軍のUFO資料のコピーです。中身は見せられないけどね」と言う。ぼく自身はUFOの実在を否定する工作員として、この会議に出席しているはずなのに、これでは立場が逆だなと思う。

 ヘアカットの店から出て、我が家に帰ろうとするが、どうもおかしい。反対の方角へ来てしまったらしい。戻ることにして地下街のエスカレーターを上がる。

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6月5日の夢(三島由紀夫と三人の男)

 壊れた美しい廃屋があるので、何かいいものが見つかりそうな気がして庭に入り込む。建物の中を探していると、中年の女性が二人近づいてくる声がするので慌てて隠れるが、緑色のネットに絡まってしまった。

 戦後の駅のプラットホームに立って、通過する花電車のような新幹線を見ている。列車の屋根に小学生の女の子たちが乗っているので、石をぷつけようとする。

 小さな川のほとりで、四人の男たちと話をしている。思いついたことを紙に書こうとするが、吹いてきた風に飛ばされてしまう。道に落ちていた木片に書こうとするが、うまく書けず川に投げ捨てる。四人の男たちのうち二人は死者らしい。そのうちの一人は三島由紀夫である。

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5月24日の夢(朗読会で歌う)

 朗読会に招かれたので出演することにする。会場の入り口近くに座った男性が「やあ、早く来ようと思ったんだけど、なかなか出れなくてね」と挨拶してくる。誰だったろう? そうだ。若き日の小田さんだと気づく。

 ぼくの番が来て、ステージに上がり、ひとしきり前振りのMCをした後で、さて詩を読もうと手元を見ると、用意してきたはずのテキストがない。事情を聴衆に説明し、客席の荷物の中を探すが見つからない。ままよ、と心を決めてステージに戻る。もう一度事情を話した上で「涙をこらえて」(ダーク・ダックスのトップテナー、パクさんがリードボーカルで歌っていたロシア民謡)を歌い始める。一番、二番……。客席はしんとしている。果たして受けているのかどうか。

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5月23日の夢(軍服の若者たち)

 会社が真っ白なオフィスにリニューアルされた。左右二つの部屋があり、左の部屋の一番奥、舞台のように少し床が高い部分に管理職であるぼくの真っ白いデスクがある。社員たちは皆煙草を喫っていて、煙で息が苦しくなる。「会社の中は全館禁煙だよ」と申し渡して、右の部屋に移る。こちらは喫煙者はちらほらとしかいないが、「どうしても喫煙したい人は窓の外のベランダで」と命じる。右の部屋の社員たちは皆ぼくに協力的だ。しかし振り返って、びっくりする。ぼくのデスクのところに真っ黒なグランドピアノが置かれているのだ。あの演奏者席にぼくは座れるのだろうかと不安になる。

 ランチに外出する。オフィスの前は校門のようになっていて、軍服を着た一団の若者たちが銃を構えて検問をしている。列をなして路地から次々と車両が検問を受けるために進んでくる。

 地下道に入り、うっかりして地下鉄の改札口をくぐってしまった。もう引き返せない。しかたなく一駅電車に乗って、隣の駅でパンでも買おうと思う。

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5月19日の夢(エレベーター)

 妻と旅行の帰り、我が家の墓地のある名古屋に立ち寄る。東山公園あたりのビルにぼくらは上る。エレベーターに乗り、妻に「何階?」と尋ねると、「一番上の階」と答える。でもそれでは何階か分からないので、階数ボタンが押せない。

 ぼくが先にお店を偵察に行く。そこはパン屋で、ショーケースに沢山のおいしそうなパンが並んでいる。「一個2000円のパンを一人三個まで注文していいよ」とぼくは妻に話す。妻は喜ぶが、店に戻ってみると、もう閉店の時間だという。

 再びエレベーターで降りながら、乗り合わせた女性店員たちに「どこか食事ができる店はありますか」と尋ねる。だがエレベーターを降りたとたん、妻はぷいとどこかへ行ってしまう。店に入って妻にメールしようとするが、スマホはイチョウの葉っぱのような形をしていて、待ち受け画面のはるか下方にスクロールすると、豆粒のようなメール画面が出てくるだけで、とてもメールなんて打てない。

 困っていると、妻が再び登場し、その場にいた人たちを引き連れてみんなでまたエレベーターに乗り込む。このメール画面、打ちかけのままどうすればいい? と一瞬ぼくはとまどう。

 エレベーターはロープーウェイのように空中を行く。窓から山林の中に赤い鳥居が見え、その向かい側の広大な森は山本太郎の新しい家だと、男性店員が言う。こんな名古屋の山奥に彼は引っ越してきたんだと、すごいなあとぼくは感嘆する。

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5月18日の夢(映画技師)

 映画館の音響技師を取材に行く。映画の上映がはねるのを待ち、ぞろぞろと帰る客たちの流れに逆らって場内に入る。現れた技師は見覚えのある老紳士だった。「何年か前にあなたを取材したことがあります。覚えていますか?」 老紳士は覚えていた。名刺を渡そうとするが、一時間近くかけてポケットから出しても出しても破れたり汚れたりしていて、きれいな名刺がない。しかたなく紙にペンで自分の名前を書く。これからもう一件取材があると言って、彼は着替えに行く。帰ってきた技師は美しいドレスを着た女性に変身している。「あとどれくらいお時間をいただけますか」と尋ねると、時間は十分あるという。「お自宅にはタンノイという大きなオーディオ装置をお持ちですね」と、ぼくはインタビューを始める。

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5月13日の夢(白夜)

 新雑誌の企画会議に出席している。朝の9時にスタッフが集まり、5分で終了し、解散したところに、いつもいろいろと難癖をつけるうるさい上司が3人、いそいそとやってきた。ぼくは彼らに「9時集合と言いましたよね。既に会議は終了し、プランは決定しました」と勝ち誇って宣言する。周りの同僚たちも拍手こそしないが、嬉しそうだ。3人はがっかりした表情で立ち上がる。ふと見ると、床に花瓶が落ちて赤い花が散らばっている。水もこぼれている。さっき会議をしていたスペースの背後がなんだか妙に暗い。

 自分のデスクに戻って、気をとりなおすと、Y社から依頼されていたセールスキャンペーンの新聞制作を長い間放置したままだったことを思い出した。多忙だから誰か他の同僚に依頼しようかと思うが、やはり自分に来た発注なので、これから浜松に打ち合わせに行こうと考え直す。

 浜松のピアノ工場に着いた。なんだか荒野のようだし、校庭のようでもある。屋外でクライアントの男性たちと立ち話になる。ぼくは普段着の青い半袖シャツに青い半ズボン姿だ。おまけに名刺も切らしているが、幸いクライアントも名刺を切らしていると言って、ありあわせの紙に自分の名前と所属を書いてくれた。ぼくも真似をしようとして鞄の中をごそごそ探すが、出てくるのは偽札を模したメモ用紙のようなものばかりで、実用性がない。打ち合わせは終わったのか、もう帰っていいのかどうかも分からないまま、かたわらの上司が帰らないので、ぼくと担当者の二人は校庭のような場所に何時間も立ち続けている。時計を見ると夜の11時だ。もう帰宅する新幹線はない。それなのに空は青くて、ぽかぽかと白い雲が浮かび、真昼のように明るい。

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4月27日の夢(編集者たち)

 今日は会社を退職する日だ。だが、編集者としてのぼくのキャリアが終わるわけではない。ガランとした人けのないオフィスの自分のデスクから、ぼくは最後の経費をつかみとる。それは透明で、虚無そのもののように見える。

 街に出ると、同じ作家を担当する他社の三人の編集者たちに出会い、合流して行動することにする。まずは作家の行方を探索しなければならない。他社の一人が作家は病院に入院していることを突き止めた。だがそのために彼は経費が尽きてしまい、作家探索の旅から脱落することになる。

 残りの三人で、作家の入院する病院のある都市へと新幹線で向かう。女性の編集者は「私は最後尾の号車に乗るから」と言う。目指す都市へ着き、ぼくはホームから階段を降りたところで残りの二人を待つが、いつまで経っても二人は現れない。どうやらうまくまかれてしまったようだ。

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