5月8日の夢(車椅子とタクシー)

 ぼくは車椅子生活になってしまった。だが元気に会社の中を車椅子で駆け回っている。同僚たちが「大変ですね」と声をかけてくるが、「大丈夫です」と明るく返事をする。だが急いでいて、あちこちで植木鉢などをひっくり返してしまう。慌ててあり合わせの道具でこぼれた土をすくって元に戻す。

 タクシーに乗っている。走っているのは爽やかな海辺で、ぼくは座席で言葉遊びをしたり、フォークソングを歌ったりしてすっかりご機嫌だ。目的地に到着した。タクシー代を支払わなければならないなとぼんやり考えていて、「これ、今日の分です」という運転手の声に我に返る。運転手がぼくの方に腕を伸ばし、紙に包んだ千円札二枚と百円玉二枚を渡そうとしている。「あれっ、ぼくの方が料金を払うんでしょ?」と言うと、「あっ、そうでしたね」と運転手は頭をかく。「ぼくも朝、あなたのタクシーに乗れると、気持ちよく一日を始められるんですよ」と声をかけてやると、運転手も嬉しそうだ。

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