8月5日の夢(ジャイアンとほうれんそう)

 バスに乗る。かたわらにジャイアンがいる。だが、走り出してから、ぼくは失敗に気づく。ぼくの会社は今日からバスの行先とは反対の地域に移転したのだ。慌ててジャイアンに別れを告げ、ぼくは次のバス停で反対行きのバスに乗り換える。
 会社に行くと、社員たちにまじってアングラ劇団の人たちが芝居をしている。みんな同じような恰好をしているので、誰が社員で誰が俳優だか区別がつかず、混乱した芝居だ。
 ぼくは一人でオフィスに戻る。オフィスは広大で、テーブルには所狭しとパーティー会場のように、料理が置いてある。何人か社員がいるが、不思議に誰も料理に手をつけない。
 プレゼンをしなくてはいけないので、プレゼンルームに行く。ぼくの前に三人の社員が膝をついて座り、プレゼンの順番を待っている。ぼくの前に座った社員が「月に1000~2000時間も残業しているのに、なんだかねえ」と愚痴を言う。ぼくはあいまいに相槌を打つ。
 会社を出ると、そこは原宿の裏町だ。まだ同潤会アパートがあり、緑も豊かである。帰宅するため、またバスに乗る。ぼくは箱のようなファイルを持っていて、中には食べ残したほうれん草がいっぱい入っている。それを見て、乗客たちが口々にぼくを非難するが、ぼくには言い返す言葉がない。

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