10月10日の夢(鎌倉)

 午後になって突然、会社がオフィスごと鎌倉に引っ越した。仕事をしていて気がつくと、鎌倉にいたのだ。もともと鎌倉のビルにもオフィスがあったのだが、そこに空き室ができたので、ぼくの部門もそのビルに入ることになったらしい。
 とてもいい環境の近代的なビルで、窓が出窓というよりカウンターのようになっている。部屋の真ん中にあるデスクより、そこで仕事をしたいと窓際に陣取るが、別の女性社員二人に窓際の席は既に決まっていたらしい。あきらめてデスクに戻る。
 4時を過ぎたところで、別の部屋の社員が「お疲れさま」と言って退社した。東京から通勤するのに時間がかかるから、こんなに早い時間に退社してもいいことになったらしい。ぼくも帰ろうと思い、同僚の女性社員が部屋に戻るのを待つが、帰ってこない。多分、彼女は直帰してしまったのだろう。それならぼくも帰宅しよう。
 隣のオフィスで男女の争う声がする。新入社員の女性が男性社員のセクハラにあったらしいが、撃退したみたいだ。隣室を覗くと、女性社員もこちらを覗いている。
 会社を出て、道路をあてずっぽうに歩く。砂利道で、途中に樹齢何百年という大木がある。さすがは鎌倉だ。しばらく歩くとバス停があった。ちょうど小さな懐かしいボンネットバスがやってきたが、それには乗らず、時刻表を探す。しかし、それらしいものが見当たらない。バス停の前の駅舎は正方形で、その中に四角形をしたコンクリートの溝がある。どうやらトイレとしても使われる溝のようで、水がたまっているが、駅舎を歩くと、どうしてもその水たまりに足を踏み入れてしまう。ここで待っていれば、本当に東京に帰るバスがやってくるのだろうか。

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