6月15日の夢(アメリカのピラミッド)

 アメリカへツアーで旅行に行き、列車に乗る。窓から線路脇にそびえる巨大なピラミッド型の山が見える。すぐそばに近づくと、それはほぼ正方形の巨岩を積み重ね、その石と石の間に苔や植物が生えたものだ。同行しているコピーライターのIくんが「これはなんとか(「なんとか」の部分は不明)ピラミッドだ。だけど、おかしいなあ、こんなものがアメリカにあれば、だれだれ(「だれだれ」の部分も不明)の本に書いてあるはずだけどなー」と首をひねる。そのピラミッドの山の隣にもっと小型のピラミッド型の山がある。そばで列車が信号待ちをしていると、いきなりパキッという音がして、岩の一部が崩れ、窓から車内に飛び込んできた。ぼくは驚いて、反射的にそれを窓から外へ投げ捨てる。すると、またバキッと大きな音がして、それの当たった反対側のレールの一部が欠けてしまう。しまった。事故が起きるかもしれない。下を歩いている通行人の頭にでも当たったら、自分が罪に問われるところだったと後悔するが、誰もぼくをとがめることはなく、列車はその場を離れた。
 同行している女性ガイドが「皆さん、お昼はウナギですよ」と言い、みんなを連れてウナギ屋に入っていく。そのときにはガイドはいつのまにか中年の男性に変わっている。そして「まずトイレへ行きましょうか」と、みんなをトイレに案内する。トイレの入り口に順番待ちをしている男がいる。だが、それは男の勘違いで、トイレは便器が沢山あり、空いている。便器というのは、みんな普通の椅子だ。椅子が沢山曲線状に配置され、そこに詩人のK氏などが腰掛けて、まるでただ座っているだけという格好で世間話をしながら上手に用を足している。ぼくも早く空いている椅子に座りたいが、椅子の列と列の間に隙間がないため、なかなか割り込むことができない。
 ふと見ると、左の衝立の向こうも同じようなトイレで、こちらには中学生と小学生の男女が座っている。その一番端にぼくも座るが、用の足しか方が分からない。「どうやってやるの?」と子どもたちに質問するが、実際に座ってみるとやり方が自然に分かった。ぼくの隣には10歳くらいの緑色のドレスを着た女の子が座っていて、そのスカートがぼくの椅子にはみだしている。しまった。彼女のスカートを汚してしまったかもしれないと思い、慌てて手でスカートを払いのける。だが、子どもたちはおしゃべりをしていて、何も気づかない。
 用を足し終わり、ウナギ屋に戻ることにする。ちゃんと戻れるかどうか心配だ。だが、角を曲がると、見慣れたウナギ屋の建物があり、ほっとする。店の中ではもうみんな鰻重を食べ終わったところだ。アメリカの鰻重は小さな長方形で、とてもお腹がいっぱいになりそうにない。「ぼくのはまだ残っていますか」と尋ねると、みんなは一瞬しらけた顔をするが、「ハ」の字型に食べ終わった食器が並んでいる中に、一つだけまだ手のつけられていないものがあった。ああ、よかった。これでお昼にありつけると思ったとたんに、目が覚めた。

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