6月30日の夢(ゴーカート)

 尿意を催して、トイレに入る。ところが尿意と思っていたのは、出血だった。鮮血が大量にどはどばと出る。どうしようと思いながら、負けるものかと開き直ってもいる。
 一人乗りのゴーカート(殆ど床に寝るような体勢で運転する)を運転して、東海道を下る。途中、休憩でいったん降りる。そこでは大学時代の早稲田詩人会で一年先輩だったO氏らしき人が友人らしい男と話している。よほど声をかけようかと思うが、かけそびれてしまう。土地の少年がいろいろとぼくの世話をやいてくれて、仲良くなる。小屋のようなところから両開きの木の扉を彼が開き、そこからぼくのゴーカートは再び道路に戻る。「きみのことは忘れないよ」と、ぼくは少年に声をかける。
 交差点を渡る。交通整理のガードマンの指示に従う。あちらからもこちらからも、暴走族の改造車のような車が列をなしてやってきて、恐ろしいが、彼らも交通整理に従って、ぼくのゴーカートとすれすれにすれ違っていく。
 最後は急坂を登る。傾斜はどんどん急になり、直角に近づく。「これではいつか車が裏返って、頭から落ちてしまうんじゃないか」。ぼくは道路のわきにいる人と、そんな冗談を交わし合い、大笑いをしながら楽しく危険な坂を登っていく。
 新幹線にみんなで乗る。何か危険な相手が迫っており、それから逃れるために、男も女も全員ピンクの靴下をはいている。危険からのお守りアイテムらしい。ぼくもそうだが、慌ててはいたので、半分くらいつっかけただけだ。しかし、危険な相手は駅の売店の方に逸れたので、急いで声をかけあい、みんなでちょうど入線してきた新幹線に乗り込む。
 新幹線の中は、通常の前向きのシートではなく、三人掛けのソファーが横向きに3,4列並んでいる。種類も3種類くらいあり、ぼくは窓際のピンクのソファーに座りたいが、あまりにもギャル向きでぼくには似つかわしくないかなと思う。ふと気がつくと、ぼくは反対側の茶色のちょっとこじゃれたソファーに腰掛けている。この席でもいいじゃないかと、ほっとする。だが、そのとたん自分が荷物をどこかへ置き忘れたことに気付く。急いで降りて、ホームの階段のかげに手を伸ばすと、まるであつらえたように、そこに黒い自分のスーツケースがあった。ほっとして、それを持って、新幹線に無事乗り込むことができた。

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