街の目

街の目
赤黒い毛布一枚で眠る人路上を見上げる鋭い眼光
片手間にピンクの携帯忙しく退屈すぎる女子高生徒
パトカーのサイレン音が追いかける街の正義は赤信号で
真夜中に叫び続けるインディーズバンドの声に一円の価値
死んだのか生きてるかは無問題救急車たちは重役出勤
黒猫の眼光鋭く玉虫に私を見透かすしなやかな刃(キバ)
右ラブホ左はパチンコ不眠街夜空の星はネオンに消えて
この街に野垂れ死にした叔父さんは汚い服に名札だけ
笑っている笑ってるよ大声でいつ死ぬのかないつ死ぬのかな
僕独り歩む街の間違い探し自分の足で確認中の身
ハンバーガー紺のソックス空き缶と段ボールを集める人間の距離
生き死にの狭間をせかせかくぐり抜けたどり着きます休めるホテル
この街の視線はさっき横切った黒猫の目 玉虫ネオン

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